岡山大の新研究
2025-05-11 12:47:18

岡山大学が重症新生児の遺伝情報解析を通じて病因解明に挑む

岡山大学の学術研究院医歯薬学域の武内俊樹教授が率いる研究チームは、重症新生児に対する遺伝情報解析を用いて病因の解明に取り組んでいます。昨今、重篤な症状を示す新生児に対しては、迅速な診断と治療が求められていますが、これは従来の診断技術では診断率が低く、一筋縄ではいきませんでした。

例えば、Gバンド検査ではその診断率はわずか3%から4%であり、マイクロアレイによるものであっても10%から20%にとどまっていました。このような状況下で、武内教授の研究チームが進める「重症新生児に対する迅速なゲノム診断の医療実装に関する研究開発(Priority-i)」プロジェクトは、次世代シーケンサーによる遺伝子解析を駆使し、高い診断率を達成することを目指しています。

新たな遺伝学的解析手法を導入することで、診断までの時間を大幅に短縮できる可能性が開かれています。特に、全国規模で構築される遺伝情報処理ネットワークは、重症新生児の迅速な診断を一層強力にサポートします。また、遠隔カウンセリングシステムを利用することで、地理的な制約を受けずに専門家の意見を聞くことができ、この取り組みは今後の医療に新たな可能性をもたらすでしょう。

さらに、岡山大学には2025年4月から専用の研究拠点が設置され、研究活動がより一層活発化する見込みです。将来的には、このプロジェクトの成果が新生児医療における標準的な診断法としての普及を果たし、多くの重症新生児たちにとって新たな希望となることが期待されています。更に、結果がベッドサイドに還元されることで、患者の予後を改善することにも力を入れています。

武内教授は、「重症新生児の診断基準を引き上げることで、早期に適切な治療を行い、重篤化を防ぐことが可能になる」と語ります。医療現場が抱える課題を克服しながら、岡山大学は地域に根差した特色ある研究大を目指しています。

研究成果が地域にどのように還元されるのかも注目されるところです。岡山大学は、緊急かつ高難度の医療に対する取り組みを続けており、引き続きその研究に期待が寄せられています。地域医療の充実に寄与するこのプロジェクトが、岡山大学を通じて多くの重症新生児の命を救う手助けとなることを期待しています。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。