伊藤園と日清シスコが共同で持続可能な物流を実現
株式会社伊藤園と日清シスコ株式会社は、群馬から宮城間において重軽混載による共同輸送を2025年10月から開始することを発表しました。この取組みにより、さまざまな社会課題の解決に貢献しつつ、効率的な物流を推進することを目指しています。
新たな物流モデルの導入
これまで、伊藤園と日清シスコはそれぞれ群馬・埼玉から宮城へ製品を個別に輸送していましたが、今後は共通の輸送方法として重軽混載を取り入れることで、物流の効率化が図れることになります。具体的には、伊藤園の飲料と日清シスコのシリアルをそれぞれ混載することで、容積を最大限に活用し、トラックの運行効率を高めるのです。
この場合、伊藤園の飲料は重量物であるため、荷台で2段積みができません。そこで、飲料を1段積みした際の空きスペースに軽量物である日清シスコのシリアルを積む新しい手法が採用されました。これにより、運送の効率は格段に向上します。
トラックドライバーへの配慮
現在、物流業界ではトラックドライバーの人手不足や長時間労働が大きな課題となっていますが、この共同輸送の取り組みでは、積み下ろしの場所を集約することで運転手の負担を軽減。また、日清シスコの工場から伊藤園の倉庫へシリアルを移動させる際も一元化されるため、トラックドライバーの作業も効率化されます。
環境への配慮と持続可能な社会
両社は共に、この取り組みを通じてCO2排出量の削減に寄与することも強く意識しています。従来の輸送方法と比較して、トラックの使用台数が減少することで、CO2の排出量を約18%も削減できる見込みです。これは持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となるでしょう。
今後の展望
伊藤園と日清シスコは、効率的な物流体制を構築し続け、業界や業種を横断するパートナーシップを通じて持続可能なサプライチェーンの構築を目指しています。より高品質で安全な製品を消費者に届けることが、今回の取り組みの最終的な目標です。
まさに、物流の未来を見据えた革新的な試みとして、今後の展開に注目が集まります。