世代間のハラスメント認識
2020-12-25 16:00:03
世代間で顕著なハラスメント認識の違い、テレワークにみる現代の課題
世代間で顕著なハラスメント認識の違い
最近の調査結果によると、世代によるハラスメントに対する感じ方には顕著な違いがあることが浮き彫りになりました。本調査は、テレワークを行っている20代から60代の会社員1,091名を対象に行われました。
ハラスメントの感じ方
1. 日報の義務化
まず、「日報を書いて送ることを義務付ける」ことに対する感じ方では、20代の50.0%がこれをパワーハラスメントと認識しているのに対し、50代では31.3%にとどまりました。これにより、世代間で18.7%のギャップが生じています。この結果は、特に若い世代がパワーハラスメントに対して敏感であることを示しています。
2. リモート会議の顔出し強要
次に、上司が会議で顔出しすることを強要する行為についての認識でも、20代は55.0%がハラスメントと感じているのに対し、50代は35.7%でした。世代間で19.3%のギャップが見られ、この差は、リモートワークでの新たな職場のルールが受け入れられにくいことを示唆しています。
3. チャットでの監視発言
また、テレワーク中に上司が「サボらず、きちんと仕事をしているのか」とチャットで確認することについても、20代の約59.5%がハラスメントに該当すると回答しましたが、50代では43.9%にとどまっています。この15.6%のギャップからも、若い世代がよりストレスを感じていることが読み取れます。
上司からのストレス
テレワークによって上司の言動によるストレスが増えたかどうかの質問でも、20代の48.2%が「非常に増えた」または「少し増えた」と回答したのに対し、50代ではわずか20.3%でした。この27.9%の違いは、若い世代が上司とのコミュニケーションにおいてより多くのストレスを感じていることを浮き彫りにしています。
制度化への期待
一方で、ハラスメントの制度化に対する反応は、世代に関わらず肯定的であることが分かりました。特に、父親対象の産休制度や、パワハラ防止法の施行に対しては、約8割以上の会社員が「いい印象を持つ」と回答しています。このことは、職場環境の改善に向けた制度的な取り組みが好意的に受け入れられていることを示しています。
まとめ
今回の調査結果から、若い世代はハラスメントに対する意識が高いことが確認され、世代間の認識ギャップが職場のコミュニケーション不和を生む可能性があることが明らかになりました。また、テレワークの普及に伴うストレスの増大は、年齢により感受性が異なることを示しています。
今後、組織はこのような認識の相違を理解し、世代を超えたコミュニケーションの改善に努めることが求められます。ハラスメント問題に対する取り組みが進む中で、職場全体の意識改革を進める必要があるといえるでしょう。
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