これからの人事を担う学生たちが企業の課題解決に挑戦

学生が企業課題に挑む「共創プロジェクト」

株式会社エイチ・アイ・エスの運営するHR関連の研究機関「Hcross」は、企業の人事課題に対する新たなアプローチとして、学生の実践的な学びを促進する「共創プロジェクト」を発表しました。このプロジェクトは、特に未来の職場を担う学生たちの視点を取り入れ、企業と学生の相互理解を深めるためのものです。第一弾として、桜美林大学とのコラボレーションにより、「DEIB（多様性、公平性、包括性、帰属意識）」をテーマにした活動報告会が11月5日に開かれます。

Hcrossの新しい試み

Hcrossは、オープンイノベーションプラットフォームの構築を目指しています。このプロジェクトでは、企業が抱える様々な人事課題に対して、参加する学生と共に解決策を考え出すためのフィールドを提供します。これにより、単なる情報提供の枠を超え、学生と企業が共にイノベーションを起こす「共創のハブ」を目指しています。

DEIBの重要性

「DEIB」は近年、企業の持続可能な成長にとって必要不可欠なテーマとして浮上しています。特に、労働人口の減少や価値観の多様化が進む中で、多様性を尊重した働きやすい職場環境の整備が求められています。しかし、これを実現するためには、具体的な行動が伴わなければなりません。多くの企業が「推進担当者を置いているが、施策が現場に浸透しない」といった課題に直面しているのが実情です。そこで、Hcrossは学生チームにアプローチを依頼し、実践的な解決策の提案を求めることにしました。

活動報告会の概要

2025年11月5日（水）15時から17時まで、桜美林大学新宿キャンパスにて活動報告会が行われます。このイベントでは、半年間取り組んできた企業におけるDEIB推進のコンテンツについての成果発表が行われ、参加者は学生チームによるプレゼンテーションを基に意見交換や質疑応答を行う時間も設けられています。また、参加費は無料で、桜美林大学の学生や企業の人事担当者を対象とした招待制のイベントです。

未来に向けた展望

今回の活動報告会で得られた知見や成果は、すべての会員企業に広く共有される予定であり、Hcrossは今後も様々な教育機関との連携を深めていく方針です。これにより、企業は「リアルな課題解決」という目的を持ち、学生には「実践的な学びの機会」を提供することが可能になります。人と組織の成長を促進するこの取り組みは、各々の未来に大きな影響を与えることが期待されています。

Hcrossの概要

Hcrossは2020年5月に設立されて以来、企業の人事問題を解決するための情報提供やベンダーの紹介を行う会員制サービスを展開してきました。これまでに850社、1400名以上の会員を抱え、様々な人事関連のセミナーや研究を通じて、企業の人事課題解決に貢献しています。さらに、Hcrossは「Hcrossカンファレンス」や「人事交流会」といったイベントも主催し、企業と人事ベンダーとのマッチングを進めています。

Hcrossの共創プロジェクトが果たす役割は、企業の課題を解決するだけでなく、学生たちに新しい学びの場を提供することでもあります。これからの人事領域において、どのような新しいアイデアが飛び出すのか、非常に楽しみです。