NECとダイコー、機械式駐車場の無人化に向けた協業を発表
日本電気株式会社(NEC)とダイコー株式会社は、機械式駐車場の安全性向上と人手不足の解決を目的とした協業を2025年6月から開始すると発表しました。両社はそれぞれの強みを活かし、無人化ソリューションの開発に取り組むことになります。この協業は、オフィスビルやホテル、商業施設における機械式駐車場の運営に対して、利用者の安全を確保し、オペレーター不足といった課題を解決するための重要なステップとなります。
協業の背景
機械式駐車場は、オペレーターによる駐車支援が重要な役割を果たしています。しかし、依然として発生する安全上の事故に対し、さらなる対策が求められています。このような社会的ニーズに応えるため、NECはこれまでにも無人化に向けた努力を重ねてきました。ダイコーの堅固なハードウェア技術とノウハウを結集することで、両社は高まる安全要求に応えるソリューションを提供することが期待されています。
協業の詳細
この協業には、NECがシステム全体の企画と実証を担当し、ダイコーがハードウェア技術の提供を行うという役割分担があります。具体的には、NECは長年培った画像認識およびAI技術を駆使して、安全性を向上させるシステム設計やソフトウェア開発を行う予定です。また、ユーザーにとって使いやすいユーザーインターフェースや体験設計をも視野に入れ、ワンストップでサービスを提供することを目指します。
一方、ダイコーは機械式駐車場に関する豊富なノウハウを持ち、機器の制御技術や安全基準に関する専門知識を提供します。両社はこの分野での技術協力を通じて、より安全で効率的な駐車環境を整えることを目指します。
先行デモンストレーションの実施
2025年12月には、開発中の無人化ソリューションを体験できる先行デモンストレーションが予定されています。このデモでは、実際の機械式駐車施設において、降車確認ソリューションや装置内の侵入検知ソリューションなどの機能を体験することが可能です。デモの詳細や申し込みについては、両社の営業推進部または新規事業開発グループに直接お問い合わせください。
今後の展開
NECとダイコーは、この協業を通じて、駐車場業界が直面する様々な課題を解決するための研究や検討を続けていく考えです。最終的には、2027年度からのサービス提供を見据えて、着実にプロジェクトを進行させる予定です。両社の取り組みによって、安全性の向上とオペレーションの効率化が図られることが期待されます。
この新たな試みは、駐車場と利用者の新しい関係を築く要素となり、未来の都市における駐車体験の革新につながることでしょう。