リコーと損保ジャパンが共同でAI技術のマルチモーダルモデル開発をスタート

リコーと損保ジャパンが手を組む新たなAI開発



リコーと損保ジャパンが、保険業務向けのプライベートなマルチモーダル大規模言語モデル(LMM)の共同開発に乗り出しました。これは、経済産業省とNEDOが推進する「GENIAC」プロジェクトの一環であり、日本の生成AI開発力を強化する試みの一つです。

LMMの背景と可能性


マルチモーダル大規模言語モデルは、テキスト、画像、音声、動画といった異なるデータ形式を同時に処理する能力を持つAI技術です。これにより、例えばテキストのスクリーンショットからの内容要約や、図を参照した質問への応答などが可能になります。この技術は多様なデータ形式を効果的に活用し、ビジネスの現場においても迅速な対応をサポートすることが期待されています。

リコーは、企業内で扱う多様なデータを効率的に活用することで新たなイノベーションを生み出すことを目指し、このLMMの開発に力を入れています。また、損保ジャパンは、保険業務に関連する資料の自動応答システム「おしそんLLM」を運用し、マニュアルやQ&Aのデータを利用して効果的な照会応答を目指しているとしています。

共同開発の展望


共同開発においては、損保ジャパンが保有する保険の引受規定が含まれたマニュアルを学習させたプライベートLMMを生成します。実データとユースケースを基にすることで、照会対応にかかる時間を大幅に削減し、業務の効率化を図る狙いです。開発の過程で得られた結果は、さらなる性能検証を経て、今後のモデル発展に活かされる予定です。

このプロジェクトの実施期間は2024年12月から2025年4月までで、両社の役割は、損保ジャパンがデータを提供し、リコーがそれを基にLMMを評価・検証する形となります。

今後の方向性


リコーと損保ジャパンは、最新技術を駆使し、社員の生産性向上を図るだけでなく、その結果得られた時間を新たな創造的活動に結びつけることを目指しています。特に、日本特有の業務や文書形式に対応可能なLMMを共同で開発することで、AIが人間の業務を理解する新たな時代の実現を目指しています。

まとめ


リコーと損保ジャパンが手を組んだこのプロジェクトは、AI技術がもたらす可能性を大いに示しています。マルチモーダル大規模言語モデルの発展は、特に保険業務の領域でさらなる業務効率化と質の向上をもたらすものと期待されます。今後の展開に目が離せません。

会社情報

会社名
損害保険ジャパン株式会社
住所
東京都新宿区西新宿1-26-1
電話番号

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