検体検査の新時代を切り開くアボットの『GLP systems Track』
2026年4月21日、東京・港区に本社を構えるアボットジャパン合同会社が、新しい検体検査自動化システム『GLP systems Track』の発売を発表しました。このシステムは、診断薬・機器事業部のショールームであるコアダイアグノスティクス・エクスペリエンスセンター(CDEC)にて展示され、注目を集めています。
自走式CARによる革新
この新製品の目玉は、自走式CAR(コンピュータ制御による自動搬送車)を利用した検体搬送機能です。このシステムは、搬送制御プログラムを使って各検体の処理状況を常に監視し、最適な運行ルートを選択することで、緊急検査にも迅速に対応できます。これにより、検査結果の報告時間も改善され、患者への医療提供がより迅速に行われることが期待されています。
日々の臨床業務が多様化する中で、医療現場では人手不足という深刻な問題が浮上しています。『GLP systems Track』は、これまで専門人材が行っていた手作業を最大80%削減し、臨床検査技師が本来の専門業務に専念できる環境づくりを支援するとのことです。この結果、業務の効率化が図られ、チーム医療の実現に寄与することが目指されています。
多職種協働を促進
2026年度の診療報酬改定では、多職種で協働するチーム医療体制が新たに評価対象となります。それに合わせて、アボットが提供する『GLP systems Track』は、検体の搬送作業を自動化することで、臨床検査技師をはじめとする専門職がより高い付加価値を提供できる場を整えます。患者への質の高い医療提供に向けて、検体検査の迅速化と業務効率化が求められていますが、このシステムはそのニーズに応えるものです。
GLP systems Trackの特長
- - 柔軟性と拡張性: 従来のシステムとは異なり、モジュール構成を自由に変更できる柔軟なレイアウトを実現。医療現場のニーズに応じた迅速なアップデートが可能です。
- - 簡便化と効率化: シンプルなレーン構造によって、搬送トラブルのリスクを低減し、安定稼働を実現します。
- - 適時性と迅速化: CARのルートと速度をリアルタイムに最適化し、効率的な検査プロセスをサポート。検査結果の報告時間が格段に短縮されます。
医療DXの一環として
『GLP systems Track』は、医療機関が求める専門業務への集中を支援し、テクノロジーを活用して様々な医療現場の課題を解決する革新的なアプローチを示しています。全体の業務効率化を図ることで、病院経営の改善に寄与するとも言われており、これは今後の医療の在り方を変える可能性を秘めたシステムです。
アボットジャパンの代表執行役員社長、武知秀幸氏は「この新しいシステムを導入することで、日本の臨床検査エコシステムをさらに発展させ、患者への質の高い医療を実現していきたい」と語っています。
この『GLP systems Track』は、2026年3月時点で世界中の約600の施設に導入されており、今後も日本の医療における重要な役割を果たすことが期待されています。アボットは、検査の最初から最後までを一貫して支えるソリューションを提供し、より良い医療分野での貢献を目指しています。