神戸で女性起業家支援事業「S-Wing!」が最終成果を発表

神戸市女性起業家支援事業「S-Wing!」の成果発表

神戸市経済観光局による「S-Wing!」は、女性の起業環境を整えることを目的にした支援事業であり、2024年7月から約半年間、女性のためのセミナーや個別メンタリングを実施しました。2024年12月21日、神戸市中央区の起業プラザひょうごでは、待望のファイナルピッチイベントが開催され、受講者たちが計14のビジネスプランを発表しました。

このプログラムには、起業を目指す新しい参加者33人と、事業拡大を図る既存の事業者10人が含まれています。受講者たちは、起業に必要な基礎知識や経営のノウハウ、マーケティング、ブランディング、ファイナンスについて学びました。各分野の専門家との個別メンタリングを通じて、受講者は自らの事業計画を見直し、再考を重ねることで、自ずと起業家的な思考力を育んでいきました。

ファイナルピッチに先立って、オンラインピッチイベントが開かれ、29名の参加者から最終的に選ばれた14名がステージに立ちました。彼女たちは、ビジネスモデルや収支計画を含む事業概要を発表し、審査員たちによって選考が行われました。審査員には、株式会社ファーストブランドの社長、河本扶美子さんが参加し、市場性や収益性、独創性といった観点から各事業を評価し、優秀賞や最優秀賞が選ばれました。

また、イベント後には「S-Wing!」の先輩起業家や地元の支援団体との交流会も開催され、参加者たちは支援事業終了後も続けて人脈を広げる機会を得ました。

受講者インタビュー

ファイナルピッチで審査員賞を受賞したパーソナルスタイリストの正垣淑美さんは、このプログラムに参加した理由について、「個人事業主としての限界を感じていたので、ビジネス交流の場や専門的なメンタリングを求めて応募しました」と語りました。彼女の事業計画は、ユニフォームや作業服のコンサルティングビジネスへと発展し、自身のサービス提供の幅を広げることができたと語ります。特に、メンターのアドバイスが大きな影響を与えたと明かしました。

彼女は、起業家に必要な支援には、「専門家ならではの視点や情報を提供してもらうこと」が大切だと考えています。

神戸市経済観光局の副局長、瀬合達也さんも、この支援事業の意義を強調しました。「女性特有のライフイベントを考慮しつつ、起業に挑戦する女性たちの背中を押す環境作りが重要です」と述べ、今後のさらなる支援策への期待を示しました。

「S-Wing!」は、今後も女性だけでなく多様な人材が活躍できる社会を目指して、地域全体での支援を続けていく方針です。