新型コロナ影響下の飲食・サービス業での経営対策と現状レポート

2020年に入ってからの新型コロナウイルス感染症の影響は、国内のあらゆる産業に波及しています。特に、飲食やサービス業界はその打撃が深刻で、様々な経営課題を抱えることとなりました。本記事では、最新の調査結果を基に、この業界の経営状況と対策を詳述します。

調査結果の概要

最近の調査によると、経営にネガティブな影響を受けた小規模事業者は全体の約72％に達しており、その内訳は業種によって異なっています。特に、新型コロナの影響が最も顕著だったのは飲食・サービス業で、91.8％がマイナス影響を受けたと回答しています。この結果は、感染症の拡大により、自粛要請が出されたことが主要因だと考えられています。

マイナス影響を受けた業界の状況

マイナス影響を受けた業界のランキングは次の通りです。
1. 飲食・サービス業 (91.8%)
2. 製造業 (83.1%)
3. 教育機関・運送業 (80.0%)

飲食業界では、来店客数の激減により売上が減少し、多くの店舗が休業や閉店に追い込まれています。一方で、士業に関しては、公的支援の需要が高まり、結果的にプラスの影響があったとの調査も。このように業界によって影響の差が生じています。

現在の経営対策の動向

この逆境を乗り越えるために多くの事業者が取っている対策は、公的支援の活用と資金調達です。調査結果では、30％の事業者が公的支援を受けており、さらに20％が資金調達を行っていると報告されています。特に、持続化給付金を申請した238社のうち82％が支援を受け取ったことが判明しました。

対策を講じていない企業の割合

一方で、約28％の企業は具体的な対策を講じていないとのことです。この背景には、業務のオンライン化やテレワークの導入が進む中で、従来の働き方からの変化が見られる点があります。また、新たな商品やサービスの開発を試みている企業もあり、16.4％が新規開発に取り組んでいます。

固定費削減の取り組み

支出減少のための取り組みとして、最優先の見直し項目が人件費で41％とされています。コロナ禍において、雇用の維持は難しく、多くの事業者が人件費の削減に踏み切っている状況です。このほか、広告費や水道光熱費の見直しも挙げられています。

しかし、これらの活動をバックアップするためには、事業者が自らの経営状況をタイムリーに把握することが必要です。今後は、クラウド型会計サービスの活用やデジタル管理の導入が重要視されることでしょう。