シチズン・オブ・ザ・イヤー®受賞者発表
2024年の「シチズン・オブ・ザ・イヤー®」の受賞者が決まりました。この賞は、市民社会への貢献や感動を与えた個人または団体を顕彰するもので、今年で35回目を迎えます。今年は3組が受賞し、それぞれが抱える社会的な課題に対して勇気ある取り組みを行っています。
受賞者一覧
一般社団法人 日本認知症本人ワーキンググループ (東京都杉並区)
この団体は、認知症の本人たちが主体的に活動し、希望と尊厳を持って生活できる社会の実現を目指しています。認知症に関する誤解や偏見が依然として残る中、彼らは自らの経験を基に、地域や社会との関係構築を進めています。その活動には、政策提言や周知活動、ピアサポートが含まれます。国による「認知症基本法」の制定にも寄与しており、当事者視点の重要性が認識されています。
小沢ちえさんと小沢ほのさん(愛知県名古屋市)
不登校経験を持つ母娘のカウンセリング活動が評価されました。母・ちえさんは娘の不登校を受け入れるために資格を取得し、専門的なカウンセリングを提供。親と子が同時にサポートを受けられる新しい形のカウンセリングは、全国で注目を集めています。彼女たちは「じぶんらしさ商店」を通じて、自らの経験を活かし、不登校に悩む他の親子にも寄り添っています。
渡辺和代さん(東京都中央区)
ベトナムで小児がんの子どもたちのために20年以上支援を続けてきた渡辺さんの活動も受賞の理由です。彼女はフエ中央病院で医療環境の改善や医療従事者の育成に注力し、多くの命を救ってきました。特に家庭に訪問し、患者家族を支える活動に注力し、地域全体の医療水準の向上に貢献しています。彼女の「日本のお母さん」としての存在は、現地の子どもたちや家族にとって心の支えとなっています。
表彰式とコメント
受賞者はそれぞれの活動を通じて、希望のメッセージを発信しています。認知症の当事者からは、「社会は私たちを見つめ直すべき」という意気込みが、母娘カウンセラーからは親子関係の大切さが強調されました。渡辺さんは、活動を通じて出会ったすべての人々への感謝を述べ、今後も支援の輪を広げていく意気込みを語りました。受賞者たちの活動は、私たちに勇気を与え、希望を持って未来を見つめる力となっています。
まとめ
「シチズン・オブ・ザ・イヤー®」の受賞者たちは、社会の中での課題解決に向けた積極的な取り組みを行い、その姿勢は多くの人に勇気と感動を与えています。彼らの活動やメッセージは、私たちに希望を与え、市民社会の発展に寄与しています。これからも彼らの活動に注目し、支援していくことが重要です。