カカクコムが「multibook」を導入し、業務効率を大幅改善
株式会社カカクコムが、リース資産管理業務を大幅に効率化したニュースが届きました。同社は、マルチブックが提供するグローバルクラウドERP「multibook」を導入したことで、業務作業の工数を約9割削減しました。この導入により、業務のリアルタイム性や網羅性が向上し、属人化の解消が実現しました。
カカクコムとは
カカクコムは、通販価格サイト「価格.com」やレストラン検索サービス「食べログ」、求人情報検索サービス「求人ボックス」といった多岐にわたるインターネットサービスを提供しています。企業理念としては「ユーザー本位の価値あるサービスを創出しつづける」を掲げ、消費者の日常を豊かにする情報提供に努めています。また、透明性が求められる東京証券取引所のプライム市場に上場しており、経営の透明性にも力を入れています。
導入の背景と課題
導入前、カカクコムは不動産に関連するIFRS16号に基づくリース資産を表計算ソフトで管理していましたが、年々その管理は複雑化し、工数が増大する一方でした。管理の属人化が進行し、経営に必要な情報を迅速に提供することが難しくなりました。リース資産は少数でも金額の影響が大きいだけに、業務負荷の軽減や、情報の質の向上が急務でした。
「multibook」を選んだ理由
カカクコムが「multibook」を選んだ主な理由は以下の通りです。まず、IFRS16号に完全に対応したシステムであるため、大幅な業務効率化が見込めました。次に、適正な価格で高い投資対効果が期待できたこと、そしてテレワークの環境下でも約2ヶ月という短期間で導入できたことが挙げられます。
導入後の効果
「multibook」の導入により、四半期決算時のリース資産管理にかかる時間は従来の180分からわずか10分に短縮され、業務時間の9割以上が削減されることとなりました。また、属人化が解消され、データ管理の精度が向上。リアルタイムでの情報提供が可能になり、経営層や監査法人への透明性のあるデータ提供が実現しました。
今後の展望
カカクコムは今後、2027年4月に強制適用される新しいリース会計基準に向けて「multibook」を活用して体制を整えていく方針です。さらに、子会社との連携も視野に入れ、業務の効率化を進めていくことを目指しています。今後も「multibook」を通じた経理業務の効率化に寄与していく方針です。
経営層のコメント
カカクコム財務経理部の布川氏は、「リース資産は経営戦略においても大きな影響を持つため、今後も透明性の高いデータ管理が求められます。多くの会計製品が存在する中、リース管理だけは難しい状況でしたが、「multibook」の導入で課題を解消できたことに安堵しています。」とコメントしています。
まとめ
カカクコムが導入した「multibook」は、グローバルクラウドERPとして、業務管理の煩雑さを解消し、効率化を実現する強力なツールです。チャンスを生かしつつ、今後の体制を整える中で新たな業務の発展に期待がかかります。