JFEエンジニアリングが将来宇宙輸送システムと業務提携を締結

JFEエンジニアリングと将来宇宙輸送システムが協業開始

2025年5月28日、JFEエンジニアリング株式会社は、東京都中央区に本社を置く将来宇宙輸送システム株式会社（ISC）との包括的な協業契約を締結しました。これにより、同社はISCの宇宙輸送システム開発ミッション「ASCA」に賛同し、鶴見製作所内の新たなロケット組立拠点を提供します。

鶴見製作所の役割と技術的強み

鶴見製作所は1916年に設立され、1世紀以上にわたり造船、製鉄、重工業の分野で素材と加工に関する豊富な知見を蓄積してきました。現在、同製作所は大型産業機械の製缶や機械加工、組立において高い技術力を有しています。特に、2021年に導入した大型金属3Dプリンターは多様な材種に対応可能で、ロケット部品の製造へも応用されています。

JFEエンジニアリングは、航空宇宙分野への進出を成長戦略の一環として捉えており、今回の契約を通じて部品供給や組立業務など、多岐にわたる連携を深めることを目指しています。

宇宙事業の将来展望

政府の宇宙開発予算の増加を受けて、JFEエンジニアリングは将来的なロケットの量産体制確立にも関与する可能性があります。同社は、独自の強みを活かしながら宇宙関連事業を積極的に推進し、日本の宇宙産業の発展に寄与することを決意しています。

JFEエンジニアリングの背景

JFEエンジニアリングは、2003年の設立以来、環境・エネルギー関連のプラントやインフラ構築に従事してきました。グループ全体の技術力を結集し、革新的な商品やサービスを提供し続けるエンジニアリング企業として、日本国内外で名を馳せています。

さらに、最近では金属3Dプリンターを用いた新しい製造方法を採用し、従来の機械加工技術と融合させることによって、製品の多様化を図っています。これにより、広範な業種に対する製品供給が可能となり、取引先との関係を強化しています。

ISCについて

将来宇宙輸送システム株式会社は、2022年に設立された企業で、革新的な宇宙輸送システムの事業化に向けた取り組みを進めています。ISCは、これまでの宇宙事業の枠組みを超えた新たな挑戦を目指しており、その実現を支えるパートナーとしてJFEエンジニアリングとの協業を選びました。

この新たな取り組みによって、両社は日本の宇宙産業の発展を加速させ、国際的な競争力を高めることに貢献するでしょう。今後の進展に期待が寄せられる中、両社がどのように日本の宇宙市場に影響を与えていくのか、注目が集まります。