インバウンド需要を見据えた新プロジェクト
昭和リース株式会社、クリアル株式会社、およびクリアルホテルズ株式会社の三社が共同で、インバウンド需要に応えるための宿泊施設整備を加速させる新たなプロジェクトを発表しました。この取り組みは、2025年4月に発表されたロングタームな開発ファンドに続くもので、特にクリアルホテルズが展開するアパートメントホテルを中心とした第2号ファンドの具体化が図られています。
ファンドの概要
このファンドは、合同会社シルバーエイトという名称で、2025年7月から運用を開始します。出資形態は匿名組合出資となっており、その背後には、プルーガ・キャピタル株式会社や昭和リース株式会社が名を連ねています。また、シニアローンを提供するのは株式会社中国銀行で、安心して運用が行われる基盤が整っています。
対象物件はアパートメントホテルで、ファイナンシャルアドバイザーは昭和リース、アセットマネージャーにはクリアル、オペレーターはクリアルホテルズが務めます。
日本の観光目標との連携
日本 government は「観光先進国」の実現に向け、2030年までに訪日外国人旅行消費額を15兆円、訪日外国人旅行者数を6,000万人にする目標を掲げています。この背景により、インバウンド需要を見越したホテルの整備が急務とされています。このファンドは、クリアルホテルズが進めるデジタル技術を活用した顧客体験型宿泊施設の整備を後押しし、政府の目指す観光先進国の実現に貢献することを目的としています。
SBI新生銀行グループの取り組み
SBI新生銀行グループは、中期経営計画において「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」と題し、「融合と連携の進化」を戦略の一環として掲げています。この理念の下、昭和リースはグループ内外との連携を一層強め、社会課題解決のためのソリューション提供に努めています。
今後の展開
クリアルは、従来からホテルアセットへの投資を強化してきましたが、今後も成長が見込まれる観光市場をこの好機と捉え、2024年7月にクリアルホテルズを設立し、ホテル事業の推進を図っています。このような取り組みを通じて、グループ全体で一貫したホテルアセットマネジメント・オペレーションのバリューチェーンを構築し、観光市場への投資実績を着実に積み重ねていく方針です。
対象物件の詳細
新プロジェクトの対象となる物件は、(仮称)銀座築地ホテルプロジェクトです。2026年10月の竣工が予定されており、東京都中央区銀座8-17-8に位置します。アクセスも良好で、各線「汐留」駅から徒歩5分、「東銀座」駅から7分、「新橋」駅から9分の距離です。敷地面積は158.79㎡で、延床面積は1,089.04㎡のRC地上10階建てが計画されています。
客室は定員4名の43㎡タイプが9室、定員6名の49㎡タイプが9室用意される予定です。この新たな宿泊施設は、インバウンド需要にしっかりと応えるために設計されています。
このような取り組みは、膨大な観光客を受け入れるための宿泊施設の早期整備を促進し、投資家にとっても安定的な収益機会を提供することを目指します。インバウンド市場の拡大に伴う新しいチャンスが期待される中、今後の動きに注意が必要です。