自動車事故被害者への相談支援業務が令和7年度も継続決定

国土交通省は、自動車事故による被害者やその遺族を対象とした相談支援業務を継続実施することを発表しました。この取り組みは、令和5年7月から始まり、独立行政法人自動車事故対策機構（ナスバ）による支援として展開されています。令和7年度には新たに14団体が選ばれ、被害者や遺族の精神的な痛みに寄り添うサポート体制が強化されます。

自動車事故の被害者とその家族は、身体的な傷だけでなく、精神的にも深い苦痛を味わっています。従来、精神的被害に対する支援は団体による自主的な取り組みに依存していましたが、医療やカウンセリングの専門家による支援が求められていました。国土交通省はこの問題に対処するため、ナスバが提供する専門的な相談支援を通じて、自動車事故被害者およびその遺族の彼らの精神的負担を軽減することを目指しています。

令和7年度の新しい相談支援実施団体には、香川県の一般社団法人IINEが脊髄損傷に関する相談先として新たに選ばれ、福岡市の特定非営利活動法人福岡・翼の会も高次脳機能障害の相談先として名を連ねました。これにより、具体的な症状に応じた専門家によるアドバイスが得られる機会が広がります。これまでの12団体に加えた新たな体制により、被害者の多様なニーズに対応することが期待されています。

さらに、国土交通省では来年度以降も相談支援実施団体の公募を継続しています。令和8年度の支援体制の拡充に向けて、広く呼びかけを行っており、相談先の充実が進むことが見込まれます。これにより、あらゆる自動車事故の被害者が適切な形でサポートを受けられるようになることが目標です。

自動車事故は誰にでも起こりうる災害です。被害者や遺族が抱える精神的な負担を理解し、適切な対応を行うことの重要性が高まっています。国土交通省の取り組みは、被害者や家族にとって心の支えとなるだけでなく、社会全体が事故の影響にどう向き合うかを考える契機ともなるでしょう。今後の展開に期待が寄せられます。