再生ホップを使用した新感覚ビール醸造プロジェクトが注目の的
東京・奥多摩町に本社を持つクラフトビールメーカー、VERTERE。このメーカーは、設立から10年を迎える今年、飲む人々の価値感を変えることをコンセプトに環境に配慮した新しいビールの醸造プロジェクト「ホップぐるりこ」を立ち上げました。このプロジェクトは、不要になったホップを再生し、香りや風味を最大限に引き出す試みで、まさに「もったいない」精神が息づくものです。
環境意識を背景にした新たな挑戦
ビールの製造過程では多くの植物性残渣が生まれますが、中でもホップ粕は活用が進んでいないのが現実です。ホップ粕は肥料や飼料にするには栄養不足であるため、多くが廃棄されてしまっています。東京都では、この廃棄にかかるコストは1キログラムあたり40円にも及ぶことから、醸造における資源の無駄遣いが生じています。そこで、再生可能なホップの香りを活かし、新たな価値を生むためのプロジェクトがスタートしたのです。
VERTEREは、このプロジェクトをASTRA FOOD PLANと株式会社ユーグレナの三社共創のもと進めています。持続可能なビール製造を通じて、美味しいビールの裏側にある環境負荷を軽減することを目指しています。
クラウドファンディングでの成功
このプロジェクトは、2025年5月18日までの期間中、クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」で支援募集が行われています。開始直後に500,000円の目標金額を達成し、現在(5月2日時点)ではなんと1,349,100円、達成率269%にまで達しました。これまでに217人のサポーターからの多大なる応援が寄せられています。
公開された新ビールのラインナップ
このプロジェクトで醸造されるビールは3種類。「Sustainable Hop Blonde」、「Sustainable Hop Saison」、「Sustainable Hop IPA」という名が付けられ、それぞれ異なる香りと味わいが楽しめます。すべてのビールにはホップぐるりこを使用しています。これによって、元々のホップが持っていた魅力的な香りから新しいアロマが生まれ、フルーティーでさわやかな飲み口に仕上げられました。
Sustainable Hop Blonde
「フローラルや蜂蜜を思わせるアロマ。控えめな苦味で、軽やかに楽しめる一杯です。」
Sustainable Hop Saison
「バナナやクローブ、レモングラスの香りが特徴。酵母由来のキャラクターが際立ち、余韻が楽しめるクリーンな仕上がり。」
Sustainable Hop IPA
「シトラスや軽いリンゴを感じるアロマ。ハーブのような清涼感もあり、普段とは異なる味わいを体験できる一杯です。」
これらのビールは、全てMakuakeプロジェクトのリターン限定品として提供されています。
次なるステップ
プロジェクトはすでに多くの支持を得て、新たな目標に向けて動き始めています。「ホップの再生」に続く形で、麦芽粕の積極的な活用を目指し、資源の循環を通じた持続可能なビール文化を築き上げることを計画中です。特に、VERTERE由来の飼料を利用して育てた豚肉を使ったソーセージとビールを楽しむ未来の実現に期待が寄せられています。
美味しい飲み物の裏側にある「もったいない」を解消し、持続可能な製品の提供へとつなげるこのプロジェクトは、今後も目が離せない注目の取り組みとなるでしょう。
もっと知るには
プロジェクトの詳細については、
Makuakeのプロジェクトページをご覧ください。挑戦の最前線で新たなビールの味わいを体験しながら、環境に優しい飲み物選びをしてみてはいかがでしょうか。