透明マスク配布達成
2020-12-17 13:00:59
聴覚障害者のための透明マスク配布が1万枚を突破!その背景と交流イベントをレポート
聴覚障害者のための清らかなコミュニケーションを目指して
近年、聴覚障害を持つ人々のコミュニケーション環境を改善する取り組みが注目されています。その中でも特に関心を集めているのが『Clear Mask Project』です。このプロジェクトでは、透明なマスクを無償で配布し、聴覚障害者が口元を見せながらコミュニケーションを取れる環境を整えることを目的としています。実際に、企業や学校からの応募総数が1万枚に達したとのことです。
プロジェクトの立ち上げ背景
『Clear Mask Project』は、聴覚障害者がマスクを着用することで口の動きや表情を読み取れないという問題に対抗するために生まれました。磯村代表によると、プロジェクトが立ち上がった主な理由は新型コロナウイルスの影響で、感染対策としてマスクが求められ、聴覚障害者にとって大きな支障となっている現状を改善したいとのことです。
このプロジェクトは、特設サイトを通じて聴覚障害者やその関係者、また賛同者からの応募を受け付けています。12月7日、締切日を前にして1万枚の応募を達成したというニュースは、多くの人々にとって励みとなる出来事でした。
体験型イベント『爆音コンビニ DEAF-MART』
透明マスク配布の啓発活動の一環として、2020年12月4日に東京・板橋区で開催された体験型イベント『爆音コンビニ DEAF-MART』も注目されています。このイベントでは、参加者が大音量のBGMが流れる店舗での買い物を体験しました。音声が聞こえない環境の中でコミュニケーションを取り、聴覚障害者が日常で直面する困難を理解する機会となりました。
イベントの流れ
イベントはまず、参加者にルール説明が行われました。その後、参加者は制限時間15分の中で様々なミッションをクリアするため、店内を巡ります。多くの人が「音が聞こえない」ことに気づき、日常的な困りごとの解決策を模索しました。
ミッション内容
ミッションには主な目標として、商品を買うということだけでなく、コピー機の使い方を知る、落とし物を探すなど、シンプルに見える日常がいかにハードルになるかを体感しました。参加者は当事者の視点からこの問題に向き合い、具体的な気づきを得ることができました。
聴覚障害を持つ人々の生活を理解するために
イベントの参加者からは、普段の生活で当たり前に行われている習慣が、聴覚障害者にとってはどれほどの困難を伴うかを学ぶ貴重な体験だったとの声が寄せられています。多くの方が、コミュニケーションは一方通行ではなく、双方の理解が必要だと感じることができたようです。
参加者の感想
参加者からは、「音が聞こえない状態での生活がどれほど大変なことかを学んだ」との感想があり、聴覚障害者の日常に対する理解が非常に深まったとのこと。また、コミュニケーションは「そっと行うもの」であるとも感じた人もいました。
総括
聴覚障害者を支援する『Clear Mask Project』と『爆音コンビニ DEAF-MART』はいずれも、障害に対する理解を深める重要な機会を提供しています。今後も、こうした活動が広がり、より多くの人が聴覚障害のある方々の生活やコミュニケーションに対する理解を深めていくことが期待されます。
この取り組みは、障害を持つ人々が社会で自立し、ふれあいながら暮らせる未来を目指すものです。今後の展開に注目してみたいと思います。
会社情報
- 会社名
-
NPO法人Silent Voice
- 住所
- 大阪府大阪市中央区安堂寺町1-3-12大阪谷町ビル4F
- 電話番号
-
06-4302-5799