HBV測定試薬新発売
2010-04-02 17:13:07
新発売の「アキュジーン®m-HBV」でHBVウイルス量測定が革新
新たなHBVウイルス量測定の選択肢
アボット ジャパン株式会社は、2010年4月9日に新しいHBV(B型肝炎ウイルス)DNA定量試薬「アキュジーン®m-HBV」を発売しました。この試薬はリアルタイムPCR測定装置「Abbott m2000rtTMアナライザー」に特化したもので、HBVウイルスの正確な量を測定するための重要なツールです。特に、HBVの管理や治療においては、ウイルス量のモニタリングが不可欠です。
「アキュジーン®m-HBV」の特長
「アキュジーン®m-HBV」は0.5 mLまたは0.2 mLの血清や血漿を用いることで、非常に低いウイルス量(1.53 Logコピー/mL)から高ウイルス量(9.53 Logコピー/mL)までの正確な測定が可能です。この幅広いダイナミックレンジを持つことで、医師は患者の状態に応じた最適な治療法を選択できます。
試薬の設計においては、HBVのジェノタイプによるばらつきを避けるため、ゲノム保存性の高い領域をターゲットにした優れたプライマーとプローブが使用されており、この結果、特異性が高く、正確な測定が実現しています。特に、「アキュジーン®m-HBV」は、患者のHBV管理をサポートし、治療の効果をより確かなものにするために設計されています。
HBVに関する重要な知識
HBVは、遺伝子型によりAからHまで分けられます。日本では従来、ジェノタイプBとCが主流でしたが、最近ではジェノタイプAの感染も急増しています。特に、このジェノタイプAは高い慢性化率(10%~30%)を示しており、注意が必要です。
「アキュジーン®m-HBV」では、これらの異なるジェノタイプに対しても、培養したウイルス量を正確に測定する能力を備えているため、全ての患者に対して優れたサポートを提供できます。
監視と治療の効率化
血中のウイルス量は、抗ウイルス療法の効果を評価するうえで最も重要な指標です。治療中のウイルス量の減少や安定した低値の維持は、治療が機能していることを示します。逆に、ウイルス量が増加した場合、薬剤耐性の出現や患者自身の治療遵守状況を疑う必要があります。
この点においても「アキュジーン®m-HBV」は、リアルタイムPCR測定装置「Abbott m2000rtTMアナライザー」を用いて、約6時間で自動的に核酸の抽出から精度の高い測定を行うことができるため、検査の効率化が図れます。
アボットの今後の展望
アボットは、ウイルス性肝炎の分野で35年以上の経験を有し、今回の「アキュジーン®m-HBV」の発売により、さらに包括的なサポートを提供できるようになります。今後も、ウイルス肝炎の早期診断や二次感染防止に貢献し続けることを目指しています。
アボットは、世界130カ国に展開し、医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬などの多岐にわたる領域で活動しています。日本国内においても、優れたヘルスケア製品を提供し、医療の進展に寄与していく所存です。
会社情報
- 会社名
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アボット ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都港区三田3-5-27住友不動産三田ツインビル西館
- 電話番号
-
03-4555-1000