新型コネクタ「KTHシリーズ」のご紹介
ケル株式会社は、2023年に新たに「KTHシリーズ」と呼ばれる熱移動コネクタの開発を発表しました。この革新的なコネクタは、電子機器における熱処理の課題を解決するために設計されています。従来のコネクタには信号や電流の移動機能がある一方で、「熱」の移動が可能な新たな機能を持つ点が特徴です。
KTHシリーズの特長
熱移動機能の設計
「KTHシリーズ」はその中心に、熱を高効率で移動させる専用機構を備えています。この設計により、熱源から基板を通じて熱を受け取り、大容量の放熱部品に熱を移動させることで、冷却に貢献します。これまでの放熱設計では実現できなかった新しい設計の選択肢を提供します。
優れた性能特性
1.
インシュレータ材質: LCP(ガラス繊維入り)UL94V-0材を使用し、色は黒。
2.
コンタクト材質: 銅合金を採用。
3.
コンタクト仕上げ: ニッケルメッキ下地と接触部には金メッキ仕上げ、テール部にも金メッキ仕上げを施しています。
4.
定格電流: 0.4Aに対応。
5.
接触抵抗: 80mΩ以下と高いパフォーマンスを誇ります。
6.
耐電圧: AC 200Vで1分間の耐久性を確保。
7.
絶縁抵抗: DC 250V、100MΩ以上。
8.
使用温度範囲: -40℃から+125℃まで広範囲。
9.
挿抜耐久性: 50回を想定しています。
幅広いアプリケーション
KTHシリーズは、さまざまな市場での利用が期待されています。具体的には、以下のような分野での導入が考えられます:
- - 画像機器市場: イメージセンサやプロセッサを搭載した機器の発熱管理。
- - 車載機器市場: 車載カメラやその他の内部・外部の発熱による過熱問題の解決。
- - 医療機器市場: 医療用超音波プローブなど、連続使用による発熱の課題を解決。
安全で柔軟な設計を実現
KTHシリーズの設計は、従来のデバイスに比べて、より柔軟で安全な設計が可能です。このコネクタによって、コンポーネント設計時の自由度が向上し、エンジニアはより効果的な放熱設計を行うことができます。
ケル株式会社について
ケル株式会社は1962年に設立された産業用コネクタの専門メーカーです。電子機器における重要なパーツとして、工業機器、車載機器、画像機器、医療機器など、幅広い市場において利用されています。創業以来、革新的な製品を追求し、高品質と高信頼性を確保し、顧客ニーズに柔軟に対応しています。
お問い合わせ
KTHシリーズに関する詳細や実証検証レポート、3Dモデルの取得については、当社の担当営業またはページ最下部の「本件に関するお問い合わせはこちら」からご連絡ください。これからの市場での活躍が期待されるこの新型コネクタに、ご注目ください!