経営戦略と人事戦略の統一を目指す日揮ホールディングス
近年、企業の経営においては、経営戦略と人事戦略が密接に関連していることが求められるようになっています。一般社団法人プロティアン・キャリア協会が主催するオンラインイベントでは、日揮ホールディングスの専務執行役員CHRO花田琢也氏が、経営戦略と人事戦略の連携についての取り組みを語りました。
今回のセミナーは2024年12月11日に行われ、「人的資本経営2024の到達点ー日揮マネジメントの進化」をテーマに、花田氏とプロティアン・キャリア協会の代表理事である田中研之輔教授との対談形式で進められました。このセミナーでは、経営戦略と人事戦略の連動性を深く掘り下げる内容となっており、特に人的資本経営における管理職や社員への効果的な伝え方や、その戦略を浸透させるためのアイデアが紹介されました。
日揮ホールディングスが目指す2040年のビジョン
花田氏は、日揮ホールディングスが掲げる「2040年ビジョン」に沿って、経営戦略と人事戦略をいかに結びつけていくかという課題に取り組んでいることを強調しました。また、初代CDOとしてのキャリアを振り返りながら、自身が経験したことを生かして、どのように施策を実行していくかについて具体的な戦略を説明しました。
彼は、このビジョンに向かっていくためには、目標を細分化し、各要素を理解した上で、組織全体が一丸となって目指すことが重要であると話しました。また、人的資本経営を実際のビジネス環境に適用するための日揮ホールディングスの「JGC People Day」という施策についても触れ、会社全体で人材を育て、経営戦略と整合性のある形で機能させるためのアイデアをシェアしました。
キャリアの自立と組織の成長
参加者たちは、経営者や人事担当者をはじめ、研修や人材開発に関わる多くの専門家で構成されています。彼らは、経営と人事双方の視点から情報を得られる貴重な機会に対して高い関心を寄せていました。
田中教授は、花田氏の発表を受けて、プロティアン・キャリアの視点から、組織と個人の関係構築がいかに重要であるかを解説しました。また、個々のキャリアの主体的な開発も欠かせない要素であると述べ、双方が一体となって成長していく重要性を強調しました。
このオンラインイベントでは、視聴者が花田氏と田中教授に直接質問できる時間も設けられ、参加者とのインタラクションが生まれることにより、より深い理解を得る機会となりました。今後、組織の発展には、経営と人事の統一した視点がますます不可欠となるでしょう。
今後開催予定のイベント
プロティアン・キャリア協会では、さらなるキャリア開発を目的としたイベントも企画されています。次回は2025年1月11日に「人的資本経営の新たな躍動」をテーマにしたオンライン基調講演が予定されており、参加者に多くのインスピレーションを提供するでしょう。
これからの企業運営において、人的資本を最大限に活用し、経営戦略と人事戦略をどのように結びつけていくかがカギとなるでしょう。今回のセミナーを通じて、多くの経営者、HRパーソンが新たな視点を得ることができたことと思います。