トヨタシステムズと日本IBM、生成AIで開発効率向上!コード・仕様書自動生成の実証実験成功
生成AIで開発効率革命!トヨタシステムズと日本IBMが実証実験成功
トヨタシステムズと日本IBMは、生成AIを活用した開発効率向上に向けた実証実験を実施し、その成果を発表しました。
課題:基幹システムの維持、人材不足、レガシー言語への対応
企業にとって、基幹システムの維持は大きな課題です。特に、旧来の技術者不足や、システムに精通した有識者への依存、そして技術継承の難しさなどが挙げられます。さらに、長年運用されてきた基幹システムには、古い仕様書や使われなくなったソースコードなどが混在し、システム改修やモダナイゼーションを阻害する要因ともなっています。
トヨタシステムズも、COBOLの維持・改修に対応できる人材不足に悩んでいました。そこで、日本IBMの「IBM watsonx」という生成AIプラットフォームを活用し、開発効率向上を目指した実証実験がスタートしました。
実証実験:コードと仕様書の自動生成
実証実験では、実際の開発案件を題材に、COBOLやJavaのアプリケーションプログラムの仕様書からソースコードを生成する「コード生成」と、既存のソースコードから仕様書を生成する「仕様書生成」が行われました。
成果:開発効率向上、有識者依存からの脱却
実証実験の結果、開発効率の向上と有識者依存からの脱却という大きな成果が得られました。具体的には、有識者関与率の削減、開発生産性の向上、そして若手社員のレガシー言語への興味関心を高める効果も確認されました。
実業務への適用:2024年7月から本格スタート
今回の実証実験の成功を受け、トヨタシステムズと日本IBMは、2024年7月から実業務への適用を開始します。今後は、生成AIの大規模言語モデル(LLM)への知見移植、プロンプト・チューニングによる出力結果の精度向上、トヨタ独自の開発標準書式での仕様書生成などを進め、より効率的な開発プロセスを実現していく予定です。
生成AIによる開発の未来:DX推進の加速
今回の取り組みは、生成AIが開発現場にもたらす革新的な変化を示すものです。将来的には、生成AIを活用した省人化、自動化をさらに推進することで、大規模基幹システムのモダナイゼーションを加速し、新たなアプリケーション開発のあり方を確立していくことが期待されています。
まとめ
トヨタシステムズと日本IBMによる生成AIを活用した開発効率向上に向けた取り組みは、企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に大きなインパクトを与える可能性を秘めています。生成AI技術の進化と活用によって、開発現場は大きく変革し、より効率的で創造的な未来へと進んでいくでしょう。