中世フランスの英雄を描いた小説再登場！予約開始日は年末！

中世フランスを舞台にした名作『双頭の鷲上下』の復刊

フランスの百年戦争を背景にした佐藤賢一の小説『双頭の鷲上下』が、復刊されることが決まった。この作品は歴史小説の傑作として知られており、その魅力が再評価されている。予約は2025年12月19日から開始され、店舗での発売日は2026年2月末頃が予定されている。

復刊の背景

『双頭の鷲上下』は、中世末期のフランスを描いた小説で、特に有名なジャンヌ・ダルク登場前の時代に焦点を当てている。著者の佐藤賢一さんは、直木賞受賞を目前に控えた時期にこの作品を出版しており、その後、経済の変化や電子書籍の普及により、紙媒体での入手が難しくなっていた。

光を浴びることのなかったこの偉大な作品が、書店「芳林堂」との提携で復刊されることになり、歴史ファンからも注目を集めている。特に、物語の中心人物であるベルトラン・デュ・ゲクランの生涯を描くことで、過去の偉業を再発見する機会となる。

武人ベルトラン・デュ・ゲクラン

本作の主人公であるベルトラン・デュ・ゲクランは、貧しいブルターニュの貴族出身でありながら、軍事的な才能を持つ者として知られている。彼は、イングランドとの戦争においてフランスを救うために立ち上がる。無骨でありながらも優れた戦術眼を持つ彼は、敵を撃破する様子が息を呑むような描写として楽しめる。

また、デュ・ゲクランの二面性は、彼のキャラクターに奥行きを与え、ルネサンスの傭兵隊長に近い合理性と中世の騎士道精神を兼ね備えている。この二重性が、時代背景と相まって、物語を一層魅力的にしている。