初期伊万里ビッグバン展覧会のご案内
佐賀県にある佐賀県立九州陶磁文化館で、特別企画展「初期伊万里ビッグバン―日本磁器始まりの全貌―」が開催されます。この展覧会は、今から約400年前に日本における磁器の誕生とその発展を探求するものです。初期伊万里と呼ばれる17世紀前半の磁器の作品を中心に、多種多様な展示が行われます。この展示を通じて、磁器がどのように日本の文化に影響を及ぼしたのか、またその技術がどのように発展していったのかを知ることができます。
展覧会の詳細
この展覧会は、開館45周年の特別企画として位置づけられており、会期は令和7年10月4日から12月7日までの56日間です。会場は佐賀県立九州陶磁文化館の第3~5展示室です。月曜日が休館日ですが、特定の日には開館しますので、訪問前に確認しておくことをおすすめします。
観覧料金と開館時間
一般の観覧料は800円で、高校生以下は無料です。団体の場合は、一定の料金が適用されるため、グループでの訪問もおすすめです。開館時間は9時から17時で、入館は16時30分まで可能です。
展示内容と見どころ
この展覧会では、初期伊万里の魅力を最大限に引き出す200点以上の作品が展示される予定です。また、磁器生産の草創期に関わる資料も多く収集されており、その制作過程や技術の進化を明らかにします。展示構成には、プロローグとして「日本磁器出現前夜」から始まり、各章では初期伊万里の誕生とその後の発展をテーマにした魅力的なコーナーが設けられています。
特に興味深いのが、初期伊万里の技術者として朝鮮から来た技術者の影響です。彼らの技術が初めて日本で磁器を生産する礎となったことが、近年の研究により示されているため、その文化交流の背景にも光が当たります。
特別イベントも開催
加えて、11月15日には「やきものセミナー」が開催され、当館の学芸員である巖由季子さんが「初期伊万里ビッグバンのみどころ―多彩な装飾と文様の魅力―」をテーマに講義を行います。これは、作品や技術への理解を深める絶好の機会です。
主な展示作品
展覧会では、時代を代表する作品群が展示されます。高麗谷窯跡で発見された白磁碗や、有田で制作された染付駒文の皿など、各作品はその技術やデザインの高さを物語っています。特に、染付山水文輪花大皿は重要文化財に指定されており、初期伊万里を代表する逸品です。
まとめ
この展覧会は、初期伊万里の技術や文化の背景を知ることができる貴重な機会です。磁器の歴史、技術革新の根源を探求することで、日本の陶磁器文化への理解がさらに深まることでしょう。ぜひ、多彩な魅力を持つ初期伊万里の世界を体験しに足を運んでみてください。
お問合せ
展覧会についてのお問い合わせは、佐賀県立九州陶磁文化館までどうぞ。