革新的なTIL輸注療法に関する慶應義塾大学との新たな研究契約
腫瘍浸潤リンパ球輸注療法(TIL療法)への取り組み
当社は、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室との共同研究を通じて、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の新しい培養法の開発に取り組んでいます。この契約によって、将来的にがん治療の一つとして期待されるTIL療法の事業化を目指していきます。
TIL療法とは?
腫瘍浸潤リンパ球輸注療法(TIL療法)は、患者のがん組織から取り出した免疫細胞を体外で培養し再度患者に投与する養子免疫療法の一種です。この治療法は、1980年代から米国で主に進行悪性黒色腫に対して実施されており、多くの成功事例が報告されています。
特に、悪性黒色腫に対するTIL療法では、約70%の患者が腫瘍の縮小を確認しており、その中でも約20%は完全に病変が消失。さらに完治した患者は長期にわたって再発しない可能性が高いことが知られています。
最近では、再発性の子宮頸がん患者においてもTIL療法の奏効例があり、特に注目されています。これは、がん免疫治療の新たな選択肢として、広がりを見せていることを示しています。
新たな共同研究契約の締結
当社は2023年6月28日と2024年2月6日に続き、さらにTILの新規培養方法に特化した共同研究契約を締結しました。この新たな取り組みは、腫瘍浸潤リンパ球輸注療法の研究開発を加速させることを目指しており、すでに進行中の臨床試験においても成果を上げることが期待されています。
事業化に向けての今後の展望
現在、我々は、脊髄小脳変性症向けの幹細胞製品、ALS治療を目指したiPS神経グリア細胞、そして子宮頸がんに対応するTIL療法の三つの再生医療製品の開発を進めています。特に、TIL療法の事業化に向けては、技術移転を通じてより効率的な製造プロセスの確立を目指しています。
2025年3月期の連結業績予想には直接的な影響はないものの、中長期的には当社の業績向上に寄与すると考えています。これまでの研究や実績を基に、がん治療の現場に新たなインパクトをもたらすことが期待されており、引き続き注視していきたいところです。
まとめ
腫瘍浸潤リンパ球輸注療法は、革新的ながん治療法として今後も注目を集めています。慶應義塾大学との新たな共同研究は、この分野のさらなる発展を促進するとともに、患者さんに希望を与える可能性を秘めているのです。
会社情報
- 会社名
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株式会社リプロセル
- 住所
- 神奈川県横浜市港北区新横浜3-8-11メットライフ新横浜ビル9F
- 電話番号
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045-475-3887