エッスル氏に名誉博士
2025-12-20 17:48:26

岡山大学がエッスル氏に名誉博士称号を授与 – 障害者支援と社会の包括性を求めて

充実の名誉博士授与式



2025年12月5日、岡山大学のキャンパスで特別な式典が開催されました。この日、エッスル財団の創設者マーティン・エッスル氏に名誉博士の称号が授与されました。この栄誉ある称号は、氏の数多くの貢献、特に障害者の権利や社会的包括性に対する取り組みに対してが与えられたものです。式典は、Junko Fukutake Hallで行われ、関係者や学生たちがその瞬間を見守りました。岡山大学の学長、那須保友氏がこの名誉博士記をエッスル氏へ手渡しました。

マーティン・エッスル氏の業績



エッスル氏は、シェーマー・バウマックス・グループのCEOとして知られています。この企業は、中欧や東欧に150以上の店舗を展開する大規模なホームセンター小売チェーンに成長させました。彼が築いた企業文化は、多様性を尊重し、障害の有無や国籍を問わず人々が共に働く環境を整えるものであり、こうした活動が彼を「ヨーロッパの優良企業トップ10」などの多くの賞に輝かせています。

特に注目すべきは、2008年に設立した非営利団体、エッスル財団の存在です。この財団は、障害者の権利擁護とインクルージョンに特化した活動を行い、国際的な「ゼロ・プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトは、障害者の法的権利や日常生活の改善を目指し、全世界において公平で障壁のない社会の実現を促進することに焦点を当てています。

ゼロ・プロジェクトの影響



ゼロ・プロジェクトは、国連障害者権利条約に基づき、世界中の優れた実践やテクノロジーを発掘し、共有するプラットフォームとして広く認知されています。その影響力は世界100か国以上に及び、10,000人超のネットワークが形成されています。そしてエッスル氏は、2024年にオーストリア共和国から功労黄金名誉勲章を受賞するなど、その社会的な貢献が国家レベルで高く評価されています。

期待される未来



授与式の後、エッスル氏は岡山大学病院の片岡祐子准教授と共に記念講演を行いました。エッスル氏の講演タイトルは「ゼロバリアの世界のために」であり、今後の活動に対する期待と、日本社会へのメッセージが含まれていました。また、片岡准教授は、「難聴者のコミュニケーションバリア解消に向けた開発」をテーマに技術的な解決策を提案しました。両者は、社会を共に作り上げることの重要性を強調しました。

この度の授与式は、岡山大学と地域企業との連携促進の機会ともなりました。岡山放送株式会社などの受賞団体や、片岡准教授がファイナリストとして関与したことも、さらなる交流のきっかけとなりました。

岡山大学の未来への貢献



エッスル氏の訪問は、岡山大学がゼロ・プロジェクトとの連携を深め、地域社会と地球全体のウェルビーイングを向上させるための新たな一歩を踏み出すことを意味しています。岡山大学は、これからも地域に根ざした研究活動や社会的責任を果たす大学として、障害者を含むすべての人々に対して理解と共感のある社会の実現に貢献していきます。この取り組みに、ぜひご期待ください。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。