eWeLLが「KANSAI DX AWARD 2024」受賞の背景
株式会社eWeLL(証券コード:5038)が2024年10月31日に関西経済連合会主催の「KANSAI DX AWARD 2024」で『近畿総合通信局長賞』を受賞しました。これは、在宅医療に関するデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に関する取り組みが高く評価された結果です。
日本の医療が抱える課題
日本社会は「少子高齢化」「医療費の増加」「看護師不足」といった深刻な医療課題に直面しています。近年、病院の病床数は減少し、在院日数も短縮されています。これにより、退院後の患者が受ける在宅医療の質向上が急務となっています。
eWeLLの提供するソリューション「iBow」
生産性の向上
eWeLLが提供するクラウド型電子カルテ「iBow」は、訪問看護師が直面する課題に対する解決策として高く評価されました。これは、業務の効率化だけでなく、生成AI技術を活用した訪問看護計画や報告書の自動作成機能を備え、生産性を大幅に向上させます。
実際、eWeLLは2016年からAIによる看護計画書の作成に取り組み、高精度な自動生成機能を早期に実現しました。この独自の技術は、業界内外で多くの関心を集めています。
経営の安定化
訪問看護は独立採算制であり、訪問件数が売上に直結します。「iBow」の活用は、訪問件数の増加に寄与し、経営安定化に繋がります。全国の訪問看護ステーションの廃業率が高い中、「iBow」を活用する新規開業ステーションの廃業率は全国平均に比べて約3.6倍の改善が見られたというデータもあります。
質の高い在宅ケア
「iBow」は看護師がケア業務に専念できる環境を提供し、高齢化社会において増加する在宅患者への質の高いケアを実現します。これにより、患者一人一人に対してきめ細やかな療養が可能になるのです。
DX展開の未来
最近、病院は在院日数を短縮し、患者の退院調整が一層難しくなっています。退院後の在宅ケアを効率的に行うため、eWeLLは2024年8月に地域包括ケアプラットフォーム「けあログっと」をリリースしました。この新サービスにより、病状に適した訪問看護ステーションを簡単に検索でき、リアルタイムで依頼も行なえます。この取り組みは、病院の医療ソーシャルワーカーやケアマネージャーの業務負担を軽減すると同時に、患者にも大きなメリットを提供します。
受賞に対する意味
今回の受賞は、eWeLLが進めている在宅医療のDXが業務効率化だけでなく、社会全体に広く価値を提供していることが評価されたものです。今後も私たちはこの取り組みを通じて、社会的課題の解決に貢献し続けていく所存です。
eWeLLについて
eWeLLは、在宅医療分野の業務支援を進める企業であり、訪問看護ステーション向けの電子カルテ「iBow」や、地域の医療リソースを最適化する「けあログっと」などを提供しています。これにより、全国47都道府県で5万2千人以上の医療従事者が日々の業務で活用し、延べ65万人以上の在宅患者の療養を支えています。