日本うつ病リワーク協会の新たな挑戦
一般社団法人日本うつ病リワーク協会は、2019年2月よりリワーク施設の認定制度を開始しました。この制度は、うつ病や不安障害などにより休職した方々が、職場に復帰できるよう支援するために設けられました。全国において、200カ所以上でリワークプログラムが実施されている中で、質の高い医療サービスを提供することが急務であると感じたことが背景にあります。
認定制度の背景と目的
リワークプログラム自体は、多くの精神科医療機関で行われていますが、その内容にバラつきがみられることが課題でした。このため、患者やその家族、さらには企業の人事担当者などから信頼されるように、ガイドラインを作成し、認定制度を設けるに至ったのです。これにより、プログラムの質を均一化し、関係者に選ばれるリワーク施設を明確にしたいと考えています。
認定制度の概要
認定制度では、リワークプログラムの質を保持するために必要な基準が八つの領域に分けて設けられています。具体的には、施設の環境や利用者の受け入れ態勢、プログラムの内容、スタッフの専門性、出欠席管理、評価方法、関係機関との連携、情報公開など、多岐にわたる34の項目が確認されます。これらの基準をクリアした施設には認定マークが与えられ、質が保証されることになります。
リワーク認定マークの意味
当協会の認定制度で付与される「リワーク認定マーク」は、認定を受けた施設やスタッフが基準を満たしていることを示しています。デザインは、人が職場復帰に向けて階段を上っていく姿をイメージし、支援の象徴としています。これにより、患者や家族は安心してサービスを利用できるようになるでしょう。
認定制度による期待される効果
この認定制度が導入されることで、リワークプログラムを提供する各医療機関において、現状の把握や効果的な改善活動が進められることが期待されます。医療サービスの質向上が図られ、リワークプログラムの利用を検討している方々に対して、より信頼性の高い情報提供が可能になると考えています。
今後の展開
さらに、当協会ではリワークプログラムを支えるスタッフに対する資格認定制度も導入し、2019年7月より実施が開始されます。看護師や精神保健福祉士、作業療法士などの医療専門職が適切な研修を受けることで、プログラムに携わるスタッフの質を高め、患者により信頼のできるサービスを提供することを目指します。
団体概要
一般社団法人日本うつ病リワーク協会は、東京都港区に本部を構え、うつ病や不安障害からの職場復帰支援に努めています。団体としての使命感を持ち、患者が必要なサービスをスムーズに受けられる体制を整えるため、普及啓発活動をおこなっています。
公式サイト:www.utsu-rework.org
お問い合わせ
本件に関する問い合わせは、一般社団法人日本うつ病リワーク協会にご連絡ください。電話は03-5512-1161、メールは
[email protected]で受け付けています。