神戸に世界初!ガス発酵によるバイオものづくりの研究拠点が誕生 - 日揮HDとバッカスの協業が加速
日揮ホールディングス株式会社(以下、日揮HD)は、神戸市のポートアイランドに世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点を新設することを決定しました。同社は、2024年8月に研究棟の建設を開始します。さらに、統合型バイオファウンドリ®事業で協業する株式会社バッカス・バイオイノベーション(以下、バッカス)の第三者割当増資を引き受け、協業関係を強化しました。これらの取り組みを通じて、日揮HDはバイオものづくりの社会実装を推進し、持続可能な未来の実現に貢献していきます。
バイオものづくりの市場規模は2030年には200兆円に達すると予測されています。 日揮HDとバッカスは、将来市場の拡大が見込まれるバイオものづくりに向けて、共同で微生物の開発・改良から生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける統合型バイオファウンドリ®事業を推進しています。本事業を通じて、従来の数十年かかっていた微生物の開発から商業化までの期間を大幅に短縮し、社会実装に向けた時間とコストを削減することを目指しています。
日揮HDは、バッカスの研究開発拠点にも至近となる研究開発用地(約10,000㎡)をポートアイランドに取得し、「バイオプロセス研究所」(通称:JBX)を新設します。 JBXでは、二酸化炭素(CO2)をものづくりの原料として利用できる水素酸化細菌を対象とした研究開発を行います。同社グループが長年培ってきた安全なガスハンドリング技術は、ガス発酵において不可欠となります。
本研究所の新設は、神戸市が推進する神戸医療産業都市にも合致する取り組みです。 今後も産官学の連携により、神戸を中心にバイオものづくり企業や人材、アカデミア等が集結するエコシステムを形成し、世界に向けてバイオものづくりの社会実装を推進していきます。
日揮HDは、バッカスとの協業関係をより強固なものとし、統合型バイオファウンドリ®事業を強化するため、バッカスの第三者割当増資を引き受けました。 バッカスとの協業は、化石資源からの脱却によるCO2削減のみならず、日本の資源制約等の課題解決に貢献するものです。エネルギー・トランジション、資源循環などの面で、日揮HDが長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の道標とするパーパス “Enhancing planetary health”に合致します。
日揮HDは、この統合型バイオファウンドリ®事業を2040年ビジョンで掲げた「ビジネスモデルのトランスフォーメーション」における非EPC事業として確立し、収益の多様化を実現していく予定です。
JBXは、日揮HD社内でバイオへの変革を起こす「JGC Bio Transformation」、日揮HDとバッカスの協業を強化していく「JGC Bacchus Transformation」、そして将来的には日本を代表するバイオものづくりの企業となり、日本全体でバイオものづくり産業を推進させていく「Japan Bio Transformation」という本事業の将来への期待を込めています。
日揮HDとバッカスの協業は、持続可能な社会の実現に向けて、重要な一歩となるでしょう。