BLUE FRONT SHIBAURAにおける環境対策
野村不動産株式会社は、東京港区に新たなプロジェクト「BLUE FRONT SHIBAURA」を立ち上げ、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化しています。このプロジェクトでは、特に建物の解体時に発生する廃棄物の低減に注力し、環境に配慮した資源循環を実現することが目標です。
1. 取り組みの背景と重要性
近年、企業は脱炭素や循環型社会への対応が求められるようになっています。建物解体は温室効果ガスの排出に影響を及ぼし、特にScope3(資本財)に位置づけられています。このため、適切な資源循環は企業の責任であり、透明性の確保も求められています。日本における建設業界は、特定建設資材のリサイクル率が約97%と非常に高いものの、特定資材以外のリサイクル率は約60%と課題が残ります。そこで今回、野村不動産は浜松町ビルディングと東芝浜松町ビルの解体を通じ、再資源化とCO₂の削減を目指す先進的な施策を展開しています。
2. 浜松町ビルディングと東芝浜松町ビルの具体的な施策
(1) 制振ダンパーのリユース
浜松町ビルディングに設置された制振ダンパーを新しい高層ビル「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER N」で再利用する計画があります。このリユースは国内初の試みで、CO₂排出量の約150トンを削減する効果が期待されています。
(2) 鉄スクラップのクローズドループリサイクル
解体時に出る鉄スクラップを指定電炉で製鋼し、その一部を新たな構造部材として使用することで資源循環のトレーサビリティを向上させます。これにより、サーキュラーエコノミーの実現にも貢献します。
(3) 使用済み空調機のリサイクル
ダイキン工業と共同で、解体や新たな空調更新から生じる使用済み空調機を回収し、手作業で分解してリサイクル率100%を達成しています。
(4) 什器の再利用
浜松町ビルディングのオフィス撤去に伴う什器は、地域の福祉施設で再利用されるなど、サステナビリティに寄与しています。
(5) 既存杭や基礎コンクリートの活用
東芝浜松町ビルの既存杭を新ビルへ利活用し、基礎コンクリートは現地で粉砕して再利用することで、搬出時のCO₂を削減します。
(6) 外装材のリサイクル
外装のガラスやタイルカーペット、木材などを専門業者と連携して同じ素材として再生し、質の高い資源循環を促進します。
(7) 環境対策全体のイニシアティブ
このプロジェクトでは、最新の省エネ技術や再生可能エネルギーの導入を通じ、地域全体でのCO₂排出量実質ゼロを達成することを目指しています。また、都市特区の目標を超えるCO₂削減も視野に入れています。
まとめ
野村不動産のBLUE FRONT SHIBAURAプロジェクトは、循環型社会の実現に向けた多角的な取り組みで、持続可能な未来創造のために一歩踏み出しました。今後も環境や社会に寄与する施策を推進し続けることが期待されています。