児童虐待問題
2022-11-24 08:00:01
児童虐待撲滅のための調査結果と今後の取り組み
児童虐待を受けた子どもたちのSOSを聞こう
近年、児童虐待が深刻な社会問題として取り上げられる中、最近の調査結果が話題となっています。この調査は、ACHAプロジェクトが実施したもので、多くの虐待を受けた子どもたちの経験を受け止めることを目的としています。調査結果によると、実に4人に1人の子どもが、教師に相談することができていない状況が浮き彫りになりました。
調査の目的と背景
ACHAプロジェクトは、虐待を受けた子どもたちの安全を確保することを重視し、何ができるのかを考えるためにこの調査を実施しました。調査は2021年6月から2022年11月までの約1年半にわたり、SNSを通じて1,005名からの回答を得ました。調査の内容は多岐にわたり、虐待を受けた経験や、その場面での思いを聞いています。このデータは、虐待に対する認識を高め、適切な対応につなげるための重要なものです。
調査結果の概要
調査結果からは、以下のような重要なポイントが浮かび上がりました。まず、回答者の性別は、男性121名(12.2%)、女性823名(83.0%)で、少数の回答者が「その他」と答えました。虐待の種類については、男性は身体的虐待が多く(約74%)、女性は心理的虐待が主に報告されました。さらに、虐待の加害者は主に母親と父親であり、約7割が母親、約6割が父親という結果となりました。
特に驚かされたのは、教師に相談した児童・生徒はわずか4人に1人であるということです。これは、もっと相談しやすい環境作りが必要であることを示しています。また、相談しても「何も変わらなかった」との回答が最も多かったのも現実です。
相談したときの心の声
調査には自由記述の項目もあり、子どもたちが抱える心の声が明らかになりました。思い返して嬉しかったこととして、「教師が話を聴いてくれた」という反応が多く、「自分は一人ではない」と実感できた経験が語られています。一方で、相談したことを親に伝えたり、親の味方をして責められたりしたことが嫌だったという苦い響きも浮かび上がりました。こういった対応が、状況をさらに悪化させたケースもあったことが伺えます。
ACHAプロジェクトの取り組み
ACHAプロジェクトは、2016年に設立されたボランティア団体で、虐待から脱却しようとする若者たちへの支援を行っています。2020年には、宿泊可能な居場所「まこHOUSE」を開設し、虐待を経験した若者に対し、安心できる支援を提供しています。さらに、オンラインでの支援グループ「おせっかいsanグループ」を立ち上げ、心の家族として寄り添っています。また、2021年には、児童養護施設や里親家庭でのメンタルケアの拡充を求める署名活動を行い、4万7千の支持を集めました。
結論
今回の調査は、虐待が身近な問題であることを再確認させるものでした。子どもたちが安心して生活できる社会の実現に向けて、私たち一人ひとりができることを考え、行動していくことが求められています。ACHAプロジェクトの活動を通じて、子どもたちの声を大切にし、彼らが安心して生活できる未来を共に築いていきましょう。
会社情報
- 会社名
-
ACHAプロジェクト
- 住所
- 東京都杉並区下高井戸4-20-28
- 電話番号
-
090-3574-6871