広島の中心地に、新たな食文化の波が訪れています。お好み焼き店「undo」は、インバウンド需要や健康志向のバックグラウンドを受けて、米粉うどんの製麺所をオープンしました。この製麺所は、観光名所である原爆ドーム近くの本通りの入口手前に位置していて、訪れる人々に便利な場所にあります。
製麺所のプレオープンは2023年3月23日で、正式に製麺業は4月中旬から開始されます。特に外国人観光客をターゲットにした体験事業も計画されていて、手作りの米粉うどんを堪能できる機会が提供される予定です。このプロジェクトは、親会社である株式会社ユーカラーが運営する「undo」の新たな展開であり、顧客の健康への配慮を大切にしています。
「undo」では、数年前から動物性の食品を用いないヴィーガンスタイルのお好み焼きや、小麦粉を避けるグルテンフリーメニューの要望が高まりました。そのリクエストに応じて、オープンから半年後には、肉や卵を使用しないお好み焼きの提供を始めました。そして、この度の製麺所の立ち上げにより、低コストで自家製の米粉うどんを整備し、新たな雇用機会を創出することへとつながっています。
製麺所は、ガラス張りの設計で、通行人が製麺の様子を見学できる仕組みになっています。見学や体験を通じて興味を持ったお客様が、隣接する「広島お好み焼き横丁」の店へ立ち寄ってお好み焼きを楽しむことができるのも、この立地の魅力です。
米粉うどんの特徴は、従来の小麦粉を使用したうどんでは味わえないもちもちとした食感です。特に、キャベツなどの具材との相性を考えつつ、うどんがソースとよく絡む工夫が施されています。この独自の米粉うどんは、噛むたびに豊かに広がる米の香りが楽しめるため、食べることが喜びとなることでしょう。
さらに、「undo」は他の飲食店への卸売や通販の展開も計画しており、多くの人々にこの米粉うどんを楽しんでもらえる方針です。これは、健康志向の食事を希望する人々や、さまざまな特性を持つ顧客への対応が進む中、他の店舗のニーズに応える取り組みの一環とも言えます。
4月中旬からは、米粉うどんの製麺体験も開始される予定です。予約制で、特にインバウンド観光客を意識しており、英語にも対応するとのことです。参加者は、自ら米粉をこねて手打ちうどんを作り、その場で味わう貴重な体験ができる機会が待っています。この経験は、日本の伝統を体験できる貴重な機会となることでしょう。さらに、製麺所の周囲には和風の庭園も整備されており、記念写真や体験後の食事セットにも利用される予定です。
「undo」は、お好み焼きと米粉うどんを組み合わせることで、広島の食文化をさらに豊かにすることが期待されています。この新たな試みは、観光客の増加を見込み、広島のお好み焼き業界全体の活性化に寄与することでしょう。グルテンフリーを求める方々や、食文化に敏感な消費者、環境に配慮した選択を求める人々にとって、これらの取り組みは特に注目されるはずです。今後のさらなる展開に、ぜひご注目ください。