デジタル化で観客参加促進
2025-10-29 09:53:16

国立能楽堂が実現した観客参加型デジタルアンケートの成功事例

はじめに


近年、文化施設におけるデジタル化は進展を続けており、その中でも国立能楽堂が採用したデジタルアンケートが注目を集めています。本記事では、同施設が導入したノーコードマーケティングツール「クロワッサン」について、その背景や実施内容、具体的な成果を詳しくご紹介します。

導入の背景


国立能楽堂は、日本の伝統芸能である能や狂言を広めることを目的としていますが、従来のアンケートは紙面や字幕装置を使用していました。しかし、これらの方法は回収率の低さや集計作業における工数負担が課題でした。特に字幕装置は終演後しか表示できず、回答のタイミングが限られていました。さらに、英語での自由記述も難しく、特に外国人観客の声を反映することが難しい状態でした。そこで、国立能楽堂は「もっと多くの来場者の声を反映したい」との思いから、デジタル化を検討することとなりました。

施策と実行プロセス


国立能楽堂が「クロワッサン」を知ったのは展示会「販促EXPO」がきっかけでした。そこで、来場者が楽しみながら回答できるアンケート体験を目指して導入を決定しました。QRコードを正面玄関やロビー、配布資料、字幕装置の複数の導線に設置し、外国人来場者にも配慮した設問を設定しました。加えて、特典として「短時間で終わる」「景品が当たる」といった案内を行うことで、世代や国籍を問わず多くの参加を得ることに成功しました。

成果


導入後、その効果は顕著でした。アンケートの回答率は21.7%から31.7%に向上し、自由記述回答も増加しました。また、外国人観客の回答率も約1割増加しました。特筆すべきは、集計作業がゼロ運用となり、従来の手入力作業が不要になったことです。また、高齢層からも「思ったより簡単」「これならできる」という声が多く寄せられ、デジタルリテラシーの向上にも寄与しました。

今後の展望


国立能楽堂は、デジタルアンケートを通じた来場者との双方向コミュニケーションをさらに拡大する計画です。同施設の営業課の高根佳子様は、「アンケートとガチャを組わせることで、来場者と交流しながら対応できた。」と語ります。今後は「おすすめ公演診断」や「クイズ形式」の企画にも挑戦する意向を示しています。

まとめ


国立能楽堂における「クロワッサン」の導入は、観客とのつながりを深める新しいアプローチを示しています。アンケート回答率が約1.5倍に増加し、自由記述も増加したことで、声を広く可視化することが可能となりました。また、外国人参加者からの回答率も向上し、文化交流にも貢献しています。今後、このようなデジタルツールがさらに進化し、文化施設の運営方法を変えていくことでしょう。


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株式会社on the bakery
住所
神奈川県横浜市西区みなとみらい3-7-1オーシャンゲートみなとみらい8F
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