甲状腺がん治療の新展開
2021-11-29 16:49:50

アスタチンを用いた治験が難治性甲状腺がん治療の新たな光に

アスタチンを使用した難治性甲状腺がん治療の医師主導治験



2021年11月29日、アルファフュージョン株式会社が発表した内容が注目を集めています。大阪大学の渡部直史助教が治験責任医師を務め、難治性甲状腺がんに対するアスタチン化ナトリウムを用いた医師主導治験が始まることを発表しました。この治験は、大阪大学が掲げる医療の最前線における取り組みの一環であり、がん治療の新たな可能性を示唆しています。

アスタチンとは何か?



アスタチン(At-211)は、近年急速に注目されている標的アルファ線核医学治療に用いられる放射性元素です。従来のがん治療法とは異なり、アスタチンを取り入れた「マイクロ放射線療法」の概念が提唱されており、高い効果と安全性を期待されています。アルファフュージョンは、このアスタチンを用いる治療法の社会的実装を進めるベンチャー企業で、国内外の研究者と連携しながら事業を推進しています。

治験の背景と目的



今回の医師主導治験は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援のもとで行われます。治験責任医師である渡部助教は、過去の研究成果を基にアスタチン薬の本格的な治験を行うことに期待を寄せています。治療の安全性や効果をしっかりと確認し、医薬品としての承認を目指すとともに、患者に迅速に提供されることを願っています。

アルファフュージョン株式会社の展望



アルファフュージョンは、創業から短期間でアスタチン創薬に関する研究開発を進めています。特に、低分子や抗体へのアスタチン導入化合物の開発も進めており、幅広い治療可能性を模索しています。代表取締役の中野貴志氏は、国内外の研究者と連携を強化し、新たな治療方法の研究を進める方針を示しています。これにより、治療の進歩が期待されるだけでなく、アスタチンを必要とするすべての患者にその恩恵を届けられることを目指しています。

まとめ



アスタチンを用いた難治性甲状腺がんの治験が開始されることで、今後のがん治療の展望が広がることが期待されます。アルファフュージョン株式会社と大阪大学の連携による研究が進む中、患者にとって新たな選択肢となることを願っています。医療界全体が注目するこの治験の行方には、希望の光が照らされています。

会社情報

会社名
アルファフュージョン株式会社
住所
大阪府大阪市北区梅田2丁目5-13
電話番号

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