新たな村づくり
2024-10-15 16:25:29

ニセコでの新たな村づくりを考える『ヴィレッジ・コード』創刊

ニセコでの持続可能な村づくりを探る『ヴィレッジ・コード』



この度、北海道ニセコを舞台にした新しい書籍『ヴィレッジ・コード ―ニセコで考えた村づくりのコード45―』が発刊されました。本書は、自然、景観、建築、そして暮らしを統合的に考えるための取り組みとして、パターン・ランゲージというデザイン手法を駆使して作成されています。6つの章で構成され、各章では自然観、領域、建築、インフラ、アートや文化、教育に関するデザインのアプローチが示されています。

書籍の構成と内容



本書は2部構成となっており、第一部では6つのテーマを45のコードとして具体的に示しています。これにより、それぞれのテーマにおける課題とその解決策、さらには関連するイラストを通じて、読者にわかりやすく情報が提供されています。そして、第二部では、ニセコで取り組まれているコミュニティ協定の実績や、模型による代案作成の事例、さらに、編集メンバーによる座談会の内容も収められています。

自然を主語にした視点



本書の特徴は、建築や人間を主語とせず、自然を主語に据えた点です。この視点から、私たちは自然環境を意識しながら、その自然と人間、また建築とがどのように共存できるのかを探求しています。具体的には、住民参加型のアプローチを通じて、共通のビジョンをどれだけ構築できるかが今後の鍵となります。専門家チームが大きな指針を定め、その余白を住民がよりよいものにしていくという方針で進められています。

未来へのビジョン



経済や環境、社会の仕組みが大きく変革していく中で、本書は新しい視点を提案します。経済発展を重視した時代から、人と人とのつながり、自然との調和が求められる時代へと変わる中で、どのようにして持続可能な社会を築くことができるのでしょうか。

本書の目的は、北海道ニセコにおいて海外投資が活発に行われている現状の中で、いかに地域の風景を守り、価値あるものとして存続させられるかを提案することにあります。2020年12月よりスタートした都市未来研究会において、地域の風景が持つ価値や、気候変動などの現代的な課題に対する考察が行われています。特に、建築に携わる6名の研究者が毎週集まり、議論を重ねた結果が集約されています。

住民との対話を重視した取り組み



私自身、ニセコに生活しながら、多くの住民と対話を重ね、さらには国内外のデベロッパーによる説明会にも参加しました。その中で得た情報や意見を基に、ニセコの未来像を描くことができました。ただし、その提案内容は時に唐突なものに映るかもしれません。しかし、長い時間を要する景観作りの課題に対しては、強い方向性を持って進むことが求められています。

制約を設けるのではなく、共通の方向性を持つことが大切です。人間が自然環境を損なってきた事実を直視し、今後その修復と実践に努めていくことが、人間に求められる役割であると信じています。未完成な部分もありますが、今後の改良を重ねながら、他の地域での応用も期待される本書です。

書籍の詳細情報



ISBN: 978-4-9913185-1-1 で発行された『ヴィレッジ・コード』は、北海道ニセコの持続可能な村づくりに向けた具体的なビジョンを提示しており、様々な地域での参考となることでしょう。今後の展開に期待が寄せられます。


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会社情報

会社名
有限責任事業組合 涌出
住所
長野県松本市深志3-7-8
電話番号
050-3574-0123

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