医療ISACが病院を守る
2022-06-01 19:00:02
医療機関のサイバー攻撃対策! 医療ISACがクラウドファンディングで病院を守る
医療機関に対するサイバーセキュリティの啓発団体である医療ISACは、地域の基幹病院をサイバー攻撃から守るためのクラウドファンディング募集を開始しました。
医療ISACが行ったアンケート調査では、90%以上の病院がサイバー攻撃の脅威を実感している一方で、50%以上の病院が年間セキュリティ予算が500万円以下で、セキュリティ担当者を常駐させていないという現状が明らかになっています。
近年、医療機関に対するサイバー攻撃が相次いでおり、ランサムウェア感染による被害で診療が停止したり、著しく制限されたりといった深刻な事態も発生しています。
複数の病院では、米国製のVPN機器の脆弱性が放置されていたために、サイバー攻撃の標的になったとみられています。昨年9月には、このVPN機器の脆弱性のリストがダークウェブ上に公開され、その直後に徳島県の町立病院が同じ脆弱性を突かれてランサムウェアに感染しました。
医療ISACでは、病院のサーバーやIoT機器、情報システムなどをインターネット上から分析し、重要な脆弱性がないか診断する「脅威インテリジェンス診断」を提供しています。さらに、ダークウェブ監視を行い、病院に関連する情報がやり取りされている場合は、すぐにアラートを発出します。
この手法は、医療ISACが昨年12月に東京都立の2病院に対して攻撃の兆候を検知し、東京都に注意喚起を行った結果、実際に攻撃を予防できた方法と同じです。
医療ISACは、病院に対してセキュリティ診断を実施し、その結果に基づいて、最適なセキュリティ対策を提案します。しかし、セキュリティ診断を受ける費用は高額です。そこで、クラウドファンディングを通じて、セキュリティ診断費用を集め、地域の基幹病院をサイバー攻撃から守りたいと考えています。
地域の基幹病院がサイバー攻撃の被害に遭うと、受診中の患者や、地域連携先のクリニックなど、多くの関係者に大きな影響が及ぶ可能性があります。地域基幹病院を守ることは、地域全体の医療を守ることにつながります。
医療ISACは、病院の安全を守るため、クラウドファンディングへのご支援を呼びかけています。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人 医療ISAC
- 住所
- 東京都中央区日本橋本石町3-3-8日本橋優和ビル5F
- 電話番号
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