日産自動車が「Flyle」を導入
日産自動車株式会社(以下、日産)は、株式会社フライル社のAIインサイト分析プラットフォーム「Flyle」を導入しました。この新しいプラットフォームは、日産の市場情報部において顧客の声(VOC)の分析基盤として活用されます。顧客から寄せられる意見や感想を効率的に分析し、より良いサービスや製品の提供に繋げることを目指しています。
導入の背景
日産自動車は、「人々の生活を豊かにイノベーションをドライブし続ける」という企業理念を基に、革新的な車を作り続けてきました。しかし、その中で市場趨勢を敏感に捉えるために、日産の市場情報部は顧客の声をしっかりと把握し、分析する役割を果たしています。従来の方法では「トピック分類の精度」と「ノイズ除去の工数」に関する課題が山積していました。
具体的には、目視による分析が多く、担当者によって判断が異なるため、分析品質にばらつきが生じていました。また、手作業による分類は時間がかかり、なかなかリアルタイムでの情報収集が難しい状況でした。加えて、従来の自然言語処理(NLP)や辞書・ルール型のテキストマイニングでは市場の変化に適切に対応することができず、質の高い意思決定に繋がりにくいという制約もありました。さらに、スパムや無関係な投稿が多く、分析作業においては誤解やミスリードが生じるリスクもあったのです。
Flyleの導入効果
「Flyle」を導入した結果、日産は様々なメリットを享受しています。まず、分析量が飛躍的に増加しました。SNSでの口コミの分析量が数倍から数十倍に拡大し、新たな顧客の声を逃すことなく拾えています。また、レポート作成にかかる時間も約4営業日短縮され、高品質な提言を迅速に行うことが可能になりました。
さらにノイズ除去精度の向上により、誤りを最小限に抑える再現性のあるプロセスを確立。これまでの人頼りの分析から脱却し、AIが自動的に閾値を定めた上で情報を整理・分析できるようになったのです。例えば、グルーピング機能を活用して、「自動運転評価における『コーナリングも安心』」という具体的な洞察を得られるようになりました。
加えて、AIラベルやテーマに基づく共通基盤の整備が進んだため、複数部門での情報共有が迅速かつ効率的に行える土台が構築されています。これにより、初期反響から示唆の共有までをスピードと質の両面で実現しています。
担当者の声
日産自動車の市場情報部・笹岡岳陽様と乘口眞喜子様は、導入前の課題について言及されました。スパムや無関係な投稿によるミスリードのリスクや、従来のテキストマイニングが持つ限界に悩まされていたとのことです。特にFlyleは、自動的にノイズを判定・除外できる仕組みが大いに役立ったと評価されています。
「Flyleを導入することで、キャンペーン施策に関連するSNSの反響を即日で可視化し、関係部門で共有できるようになりました。今後はさらに自動分析の精度を高め、文やトピック単位での感情分析など、ワンストップでの対応を実現したいと考えています」と述べています。
Flyleについて
「Flyle」は、CX部門やお客様相談室を支援するためのAIインサイト分析プラットフォームです。最先端のAI技術を用い、大量の顧客の声を自動的に分類・分析し、次の企画や改善策の立案を支援します。詳細は
Flyleの公式サイトをご覧ください。
会社概要
- - 名称: 株式会社フライル / Flyle,Inc.
- - 代表者: 財部優一
- - 所在地: 107-0052 東京都港区赤坂一丁目14番15号 第35興和ビル別館2F
- - 設立: 2020年2月10日
- - 資本金: 100,000,000円(資本準備金含む)
- - 事業内容: AIカスタマーニーズプラットフォームの開発・提供
- - 公式ウェブサイト: 会社サイト