岡山理科大学が雲海AI予報を週間に対応、観光プラン作りを支援

岡山理科大学の雲海AI予報が週間予測に進化

岡山理科大学の生物地球学部に所属する大橋唯太教授が担当する研究室は、2023年度から「雲海AI予報」を導入し、その機能を大幅に拡張しました。このシステムは、雲海の発生率をAIを用いて予測するもので、これまでの翌日の予測から、ついに週間予報へと進化しました。特に備中松山城を含む地域を対象に、この予報が適用されており、特に観光業への影響が期待されています。

雲海AI予報の特長

雲海AI予報は、気象庁が提供する風速、気温、湿度、降水量などのデータを基に、AIが雲海の発生をリアルタイムで予測します。今回の改良により、蓄積されたデータを利用し、モデルを強化することで週間予報が実現しました。その結果、地域の観光客は旅行の際に雲海の発生を視野に入れたプランを立てやすくなり、旅行会社もより計画的なツアーを組むことができます。

大橋教授は、この新しい機能について「週間予報が使われることで、観光客のニーズに応じた旅行プランが立てやすくなるだけでなく、地域の自治体にとっても発生する雲海に合わせて体験イベントを開催するなど、地域活性化に寄与することを期待しています」と語っています。

実際の運用と詳細

雲海AI予報は、現在、備中松山城と広島県の三次盆地を対象に運用されています。研究室の公式ウェブサイトでは、これらの地域における1週間分の雲海発生確率が掲載されており、観光客が情報を簡単に得られるようになっています。また、この放射霧の予測に加えて、愛媛県大洲市で発生する局地風「肱川あらし」の予報も提供されています。

観光業界は、この新しい情報を利用することで、より効果的なプロモーションが可能となり、更なる顧客の誘致が期待されています。例えば、雲海が発生する日には、地域と連携してキッチンカーや移動カフェを開催することで、訪れる観光客に対してより魅力的なサービスを提供することができます。