第20回ヘルシー・ソサエティ賞の授賞式が開催
2024年10月10日、東京都内で「第20回ヘルシー・ソサエティ賞」の授賞式が行われました。この賞は、健全な社会と地域の発展、そして国民の生活の質(QOL)の向上に貢献した個人や団体を表彰するものです。今回は、日本イーライリリー株式会社と公益社団法人日本看護協会が共催し、天皇皇后両陛下が御臨席される中、多くの医療従事者や国会議員らが参加しました。
賞は2004年から始まり、今年で20回目を迎えました。今回の受賞者は、地域社会の健康に寄与した6名で、特に認知症や高齢社会への対応に貢献した方々が選ばれました。日本看護協会会長の高橋弘枝氏は受賞者への祝辞を述べ、「生活の質向上に貢献した皆様に、豊かな社会の実現に向けた敬意を表します」と語りました。
受賞者の紹介
受賞者の発表とともに、それぞれの活躍が取り上げられました。以下に主な受賞者について紹介します。
教育部門:堀内成子氏
聖路加国際大学の学長である堀内氏は、助産師の技術向上や自然分娩を専門にしたクリニックの設立に貢献し、助産教育の大学院化を実現。特に「愛といのちの家 聖路加産科クリニック」の設立は、出産に対する新たなアプローチを示しています。
ボランティア部門:山口育子氏
認定NPO法人ささえあい医療人権センター理事長として、患者と医療者の協働を促進した山口氏は、30年のがん治療の経験を活かし、患者が主体的に医療に参加できる環境づくりに力を入れています。
医師部門:神野正博氏
若者の健康に貢献し、能登半島地震の被災地での医療支援を行った神野氏は、災害後の迅速な対応と地域医療の維持に尽力。彼の取り組みが被災者に大きな安心を提供しました。
医療・看護・介護従事者部門:森山美知子氏
専門看護師の育成や疾病管理の手法を導入した森山氏は、広島県呉市におけるプロジェクトで全国展開を実現し、国の健康政策にもイノベーションをもたらしました。
時事部門:岩坪威氏
東京大学教授である岩坪氏は、アルツハイマー病の治療法確立に向けた研究で大きな進展をもたらし、国際的な臨床試験にも関わる専門家です。彼の努力は認知症に対する理解を深めています。
若年性認知症の当事者:藤田和子氏
藤田氏は若年性認知症の当事者として、自らの経験を基に社会へのメッセージを発信。政策提言や啓発活動を通じて、認知症への理解を広めてきました。
結語
ヘルシー・ソサエティ賞は、社会への貢献を称える重要な場であり、受賞者一人一人の努力が今後の社会に良い影響を与えることを期待しています。地域社会の活性化と市民の健康向上のために、受賞者の活動が広がることを願います。公式ウェブサイトで詳しい情報が紹介されています。
ヘルシー・ソサエティ賞公式サイト