キリングループが策定した長期経営構想「Innovate2035!」の全貌
キリングループが掲げる新しい長期経営構想「Innovate2035!」
キリングループは、2035年に向けた新しい経営構想「Innovate2035!」を発表しました。この構想は、2027年に創業120周年を迎える同社の未来を見据えたものであり、持続可能な成長を実現するための戦略を示しています。そうした背景には、変化する経営環境や急速な社会のニーズの変化が影響しているのです。
「KV2027」の振り返りと新たな課題の捉え方
キリングループは、2019年から「KV2027」という長期構想のもとで、食と医療に関わる多様な価値の創出に注力してきました。この構想では、社会的課題を成長の機会と捉え、企業の価値創造に挑んできました。その経過を経て、ヘルスサイエンス事業は2025年には黒字化され、酒類、飲料、医薬、ヘルスサイエンスの事業ポートフォリオが確立されつつあります。
一方で、今後の経営環境にはAIの進化や人々の価値観の変化が予測され、社会課題も増加しています。これらにいかに対応するかが企業としての持続的成長には不可欠とキリングループは考えています。
企業理念と未来へのビジョン
2027年に120周年を迎えるキリングループは、「自然と人を見つめるものづくり」に基づいて、多様な「食と健康」の価値を広め、豊かな社会を実現することを目指しています。この新たな長期経営構想「Innovate2035!」は、こうした理念をもとに、次の100年にわたる成長を目指す経営戦略です。同社は、「人と技術の力でイノベーションを創出し、社会を元気にする」というビジョンを掲げています。
イノベーションの促進と人財育成
キリングループのイノベーションは、生活者の行動変容を促し、新たな生活習慣を生み出すことに重点を置いています。発酵・バイオテクノロジーに基づく技術力や、マーケティングにおける生活者の視点を重視し、AIとの共創によって次々とイノベーションを独自に生み出していく仕組みを構築する方針です。
特に注目すべきは、グローバルトップレベルのR&Dでの「High Science」というコンセプトです。ここでは、オリジナリティの高い先端技術の研究開発が進められ、大型のイノベーションの種が生み出されています。
事業領域の拡大と成長戦略
酒類事業
酒類事業では、堅固な国内市場を基に、国際的な成長を目指す取り組みが進められています。新たに設立される「技術イノベーションセンター」での取り組みを通じて、研究開発から商品化に至るまでの戦略を一元化し、革新的な価値創出を実現する体制を整えます。
飲料・ヘルスサイエンス事業
飲料事業は、健康を意識した製品へのターゲティングを強化し、様々な健康ニーズに応える商品の拡充を図ります。また、ヘルスサイエンス事業では、グローバル展開を推進し、特にAPAC地域での事業を統括する「Kirin Health Science International」を設立。地域を超えた効率性と一貫性を追求するオペレーティングモデルを構築します。
医薬事業
医薬事業については、R&Dへの投資を続けることで、主力製品の特許効果を乗り越え、持続的な成長を目指します。AI技術を取り入れた新しい治療薬の開発を進め、ヘルスサイエンス事業とのシナジーを生み出す戦略が求められます。
持続的な企業価値向上
「Innovate2035!」の実現に向け、キリングループはEPSやROICなどの財務指標を設定するだけではなく、非財務指標の目標も重視しています。健康や環境への責任を含め、デジタルや人的資本に関する指標の達成を目指し、全社的な持続可能な成長を図る計画です。
全従業員の意識改革
「KIRIN WAY」という新たな共通価値観や行動指針によって、全従業員の日々の業務に新しさを加え、イノベーティブな文化を醸成しようとしています。このような取り組みを通じて、キリングループは、社会の要求に応えて持続的に価値を創造する「世界のCSV先進企業」としての地位を確立することを目指します。最終的には、「食」と「健康」に貢献する事業を展開し、こころ豊かな社会の実現へと繋げることが期待されます。
会社情報
- 会社名
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キリンホールディングス株式会社
- 住所
- 東京都中野区中野4-10-2中野セントラルパークサウス
- 電話番号
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03-6837-7000