持続可能なカカオと私たちの未来
2025年8月10日、大阪・関西万博テーマウィークスタジオにて、「チョコレートをおいしく食べ続けるために、私たちができること」というテーマで特別なイベントが開催されます。このイベントは、国際協力を推進する独立行政法人国際協力機構(JICA)が主催し、持続可能なカカオ産業の未来を考える貴重な機会となっています。
カカオ産業の現状と課題
カカオの生産は多くの国で深刻な問題に直面しています。特に西アフリカのガーナやコートジボワールでは、多くのカカオ農家が十分な収入を得られず、貧困が児童労働や環境破壊を引き起こす要因となっています。ガーナでは、子どもたちの21.8%がカカオや水産業において児童労働を強いられています。また、カカオ栽培のための森林伐採が進み、環境問題も深刻化しています。
日本は、消費するカカオ豆の約70%をガーナから輸入しており、これらの問題は決して他人事ではありません。
大阪の高校生たちの取り組み
今回のイベントでは、大阪の高校生たちがこの課題に取り組み、「チョコレートを美味しく食べ続けるために、私たちができること」と題した提案を発表します。彼らは約3か月間の学びと議論を経て、持続可能なカカオの生産と消費についての具体的なアイデアをまとめました。
この提案の発表は、大阪という国際的な舞台で行われるため、参加者の意識を高め、消費者としての行動変容を促進することを目指しています。
イベント概要
- - 日時: 2025年8月10日(日)10:30~12:00
- - 場所: 大阪・関西万博テーマウィークスタジオ
- - 形式: ハイブリッド方式(会場訪問とライブ配信)
サステイナブル・カカオ・プラットフォームとは
持続可能なカカオ産業の実現に向け、2020年に設立された「サステイナブル・カカオ・プラットフォーム」には業界関係者やNGO、企業などが参加しています。このプラットフォームでは、カカオ産業に携わる多様な関係者が集まり、情報交換や具体的な取り組みが行われています。
2021年には、特に児童労働の問題解決を目指す分科会も立ち上がっており、持続可能なカカオの実現へ向けた努力が続けられています。
JICAの役割
JICAは、開発途上国が直面するさまざまな課題を解決するため、日本の政府開発援助(ODA)を役割として担っています。150以上の国と地域で活動しており、国際社会の課題解決に寄与しています。
持続可能なカカオ産業の実現が、世界の平和と繁栄に貢献することを信じて、JICAは多くのパートナーと手を携えて取り組みを推進しています。
参加者の期待
市民や学生、企業関係者が集まるこのイベントを通じて、持続可能なカカオの重要性が広く認識され、未来に繋がる行動変革のきっかけとなることが期待されています。参加者は、持続可能な食文化の実現に向けた新たな視点を得ると同時に、次世代の育成に貢献することが求められています。
このイベントは、学ぶだけでなく、行動することの重要性を再認識させる機会となるでしょう。チョコレートへの愛を持ちながら、持続可能性を考える機会として、多くの方々が参加することを願っています。