「きおくあつめブック」がSAITAMA Smile Womenピッチ2021で最優秀賞を受賞！

自分史アルバム作成サービス『きおくあつめブック』の受賞

埼玉県川越市にあるデザイン事務所、アトリエつむぎが開発した自分史アルバム作成サービス『きおくあつめブック』が、2021年12月4日に行われたSAITAMA Smile Womenピッチ2021で最優秀賞を獲得しました。この大会は、女性起業家のためのビジネスプランコンテストであり、埼玉県が主催していることから、地元の支援や女性の活躍を後押しする重大なイベントとなっています。

アトリエつむぎの田島由衣香さんは、このサービスを2021年7月に立ち上げ、人生についてのインタビューを基に、顧客の個性や思い出を大切にしたオリジナルのアルバムを作成しています。年表、家系図、懐かしい写真、手記などを合わせて一冊にまとめることで、思い出を形に残すお手伝いをしています。これまでの自分史作成サービスは富裕層向けに偏っており、デザインの選択肢も限られていましたが、アトリエつむぎは独自のアプローチでこれを打破。すべての作業を自社で内製し、手頃な価格でフルオーダーデザインを提供しています。

プレゼンテーションの内容

田島さんは最終審査会でのプレゼンテーションにおいて、「私は祖父の人生を何も知らない」と痛感した体験を語り、この気づきが『きおくあつめブック』の創業につながったと説明しました。家族と話すことの重要性、また多くの人々が気軽に自分の記憶を振り返る機会を持つべきだというメッセージが強く訴えられていました。プレゼンの中で、記憶の保存がどれほど大切か、そしてそのサービスが人々の人生にどう寄与できるかについて熱心に語りました。

審査委員長を務めた埼玉大学の坂井貴文学長は、田島さんのプレゼンテーションを評価し、「自分も大好きだった祖母がいて、今はもう話を聞けないが、このサービスによって亡くなった人々の記憶を再訪し、未来に生かすことができる」とコメントしました。これまでの最優秀賞受賞者は実績のある経営者ばかりだった中、創業期の参加者がこの栄誉を手にするのは初めてのことでした。

サービスの目的と今後の展望

アトリエつむぎは、終活を「縁起の悪いこと」とは考えておらず、むしろ家族と共に幸せな未来を築くための大切なプロセスと捉えています。今後も人々に寄り添いながら、大切な人々の人生を未来へ紡いでいくためのサービスを提供し続けていく意向です。また、ペット専用のきおくあつめブックである「わんだふるぶっく」や「にゃんだふるぶっく」のリリースも予定されています。

審査会での田島さんのプレゼンテーションは大会の公式ホームページで視聴可能です。ぜひ、この革新的なサービスの誕生秘話を確認してみてください。