愛知県「AICHI X TECH」プロジェクトの実証実験
愛知県が推進するICT活用課題解決支援事業「AICHI X TECH」。このプロジェクトの一環として、株式会社デジタル・ナレッジが通信制の単位制高校に向けた実証実験に参加しました。具体的には、学習管理システムの導入を通じて、生徒の学習環境と教員の業務効率を向上させることを目指しました。
実証実験の背景と課題
通信制高校は、さまざまな学習ニーズを持った生徒にとって特に需要が高まっています。しかし、その一方で、全日制高校や定時制高校とは異なるアプローチが求められています。例えば、通信制高校では生徒がレポート課題を紙ベースで作成し、郵送でやりとりするため、生徒や教員双方に負担が掛かっています。また、スクーリングでの出席管理も個別対応が求められるため、教員の負担が増す要因となっています。このような状況を改善するために、デジタル・ナレッジは自社開発の学習管理システム「KnowledgeDeliver」を提案し、プロジェクトに採用されました。
実証実験の目的と内容
実証実験の主な目的は、学習管理システムを導入することで生徒の学習環境を向上させ、教員の業務効率を改善することです。以下の三つの項目に取り組みました:
1.
レポート課題のオンライン提出・返却
生徒がオンラインで課題を提出できるようにし、教師の添削も効率化しました。
2.
出席管理の電子化
生徒の出席状況を電子的に記録し、教師の確認作業を軽減しました。
3.
学習状況の把握
生徒がスマートフォンを使って自学習の進捗を確認できる機能を提供しました。
この実証実験により、レポート提出・添削作業や出欠確認が効率化され、学生にとっても学習状況の把握が容易になったことが評価されました。
評価結果と今後の展望
実証実験の結果は非常に前向きであり、約80%の参加者が導入の有効性に満足しています。特に教員の業務効率化や生徒の負担軽減において大きな成果が確認されました。しかし、今後の導入には校務支援システムとの連携といった課題も浮き彫りになりました。
デジタル・ナレッジは、この実証実験で得られた知見を基に、単位制・通信制高校における教育課題を解決し続け、さらなる教育環境の改善に挑みます。
AICHI X TECHとは
「AICHI X TECH」は、愛知県と企業との連携によるICT活用を通じて、県が抱える様々な行政課題を解決する目的で設立されたプロジェクトです。2024年度には新たな課題に取り組む予定で、デジタル・ナレッジのような企業と共同で実証実験を進めていく方針です。
最終報告書の公開
実証実験の成果は、最終報告書としてまとめられ公開されています。詳細については以下のリンクを参照してください:
今後も愛知県とデジタル・ナレッジのコラボレーションに注目です。