福岡県初の休眠預金を活用した子ども支援事業
福岡県における新たな試みとして、休眠預金を活用した子ども・若者支援事業が始まりました。この事業は、筑後川地域において困難を抱える子どもたちに居場所や相談先を提供し、地域での学びと成長を促すことを目指しています。2022年3月19日には報告会も開催され、その成果と課題が共有される場となりました。
休眠預金とは?
そもそも休眠預金とは、2009年1月1日以降の取引から10年以上経過し、その後取引がない預金を指します。2019年度からは、「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」に基づき、この資金を社会課題の解決に役立てる制度が始まりました。これにより、眠っている資金が地域社会のために使われることが期待されています。
事業の目的
この支援事業では、筑後川周辺地域(福岡県、佐賀県東部、大分県西部、熊本県北部)の子どもや若者に焦点を当てています。特に、経済的な貧困や社会的孤立を経験している子どもたちが、自分の居場所を持ち、地域社会で学び、成長していける環境を作りたいと考えています。
具体的には、実行団体であるNPO法人「わたしと僕の夢」と「みんなの家みんか」がそれぞれ約1,750万円の助成を受け、3年間にわたるサポートを受けることになっています。これにより、学習支援や居場所づくりが進められる予定です。
報告会の内容
2022年3月19日、久留米市のじじっかパークにおいて報告会が行われました。この会では、休眠預金活用の概要や全国の実績が紹介され、実行団体からの事業の進捗報告も行われました。報告会の目的は、プロジェクトの透明性を高め、市民や関係者に対する信頼度を向上させることです。また、事業を進める上での課題を外部の意見を受けて改善していくことも目指しています。
支援団体の紹介
JANPIA(日本民間公益活動連携機構)
この事業を支援する団体の一つであるJANPIAは、民間公益活動の促進を目指している組織です。彼らの事業部長である和田泰一氏は、地域活性化のためのイニシアティブや情報交換の場を提供しています。詳細は
JANPIAの公式サイトで確認できます。
ちくご川コミュニティ財団
福岡県初の市民が立ち上げたコミュニティ財団であるちくご川コミュニティ財団は、地域の個人や団体が資源を持ち寄って支援活動を行っています。この財団の活動詳細は
こちらから確認できます。
実行団体の紹介
NPO法人「わたしと僕の夢」
この法人は困難を抱える子どもたちに対して無料で学習支援を行っています。高校入学をサポートするためのプログラムも充実しており、卒業生が戻って相談できる居場所も提供しています。詳細は
こちらから。
みんなの家みんか
退所した若者を対象に新しい居場所を提供する「みんなの家みんか」は、豊かな自然の中での場作りを進めています。SNSでもその活動を発信中です。
Facebookページはこちら。
この取り組みが成功することで、筑後川地域の未来がより明るくなり、多くの子どもたちが社会と繋がりを持つことが期待されています。支援活動はまだまだ道半ばですが、多くの関係者が連携してこのプロジェクトを進めていく姿勢が、地域の希望を生むことでしょう。