平安時代の文化と信仰を探る特別展が開催
静岡県下田市の上原美術館では、2024年10月5日より特別展『仏像でみる伊豆の平安時代』が開催されます。この展覧会では、平安時代に造られた仏像を通じて地方に生きた人々の信仰を探ることができます。特に、仏教館では様々な歴史的価値を持つ仏像が展示され、近代館では新たに収蔵された小林古径の作品を中心に魅力的な物語が描かれた絵画が紹介されます。
特別展の概要
展覧会は101日間にわたって開催され、年末や元日も開館しているため、訪れやすいのが特徴です。一般料金は1000円、学生は500円、高校生以下は無料で入館できます。また、団体で訪れた場合や障がい者手帳を持っている方の割引サービスも用意されています。
開催日時・場所
- - 会期:2024年10月5日(土)~2025年1月13日(月・祝)
- - 開館時間:9:30~16:30(最終入館は16:00まで)
- - 会場:上原美術館仏教館・近代館(静岡県下田市宇土金341)
仏像による平安時代の信仰の探求
本展では、特に三島市の長福寺に伝わる平安時代の等身大仏像3体が注目を集めています。これらの仏像は、長い間その存在が知られていませんでしたが、最近の調査で平安時代に造られたことが判明しました。この仏像の公開は、本展が初めてとなります。同じく、河津町の善光庵にある十一面観音像や下田市の法雲寺の如意輪観音像も、10世紀の重要な作品として展示され、当時の信仰を感じる貴重な機会となります。
物語の魅力を描いた絵画の世界
近代館では、平安時代の歌物語『伊勢物語』を描いた小林古径の新作≪井筒≫が初公開されます。この作品では、井戸の周りで遊ぶ二人の幼子の姿が描かれており、彼らの無垢な様子が柔らかな色彩によって瑞々しく表現されています。画家たちが描く物語の世界は、観覧者に自由な想像をかき立てることでしょう。
ギャラリートークで更に深く理解
展覧会期間中、毎月第3土曜日には学芸員によるギャラリートークが開催され、参観者は作品への理解を深めることができます。参加方法は、該当する時間に展示室に集まるだけで、必要な入館券を持参すれば大丈夫です。
まとめ
上原美術館での特別展『仏像でみる伊豆の平安時代』は、平安時代の地方文化と信仰、そしてそれにまつわる美術作品に触れる貴重な機会です。この機会を通じて、歴史の深みを感じ、平安時代の人々がどのように生き、祈りを捧げていたのかを知る絶好のチャンスとなるでしょう。皆さんぜひ訪れて、当時の息吹を感じ取ってください。