大阪ガスがインドで再生可能エネルギー事業に参入
大阪ガス株式会社は、Daigasグループの一員として、インドにおける再生可能エネルギー事業に初めて参画します。この新たな取り組みは、商業および工業向けのエネルギー供給を担う、インドのリーディングカンパニーCleanMax Enviro Energy Solutionsとの共同プロジェクトで進められます。
インド市場の特性とビジョン
インドは2023年に中国を超え、世界最大の人口を抱える国となりました。その農業、製造業、サービス産業の深い結びつきや、多様な文化は、急速な経済成長を支えています。インド政府は2030年までに再生可能エネルギーの導入を加速させ、発電容量500GWを目指す政策を打ち出しています。また、エネルギー需要の50%を再生可能エネルギーで賄うことを目標に掲げており、これは世界的にも注目すべき挑戦です。
このような背景を受けて、大阪ガスはインド市場への進出を決定し、信頼性の高いパートナーと手を組むことで、先進的な技術を活かしたビジネス展開を図ろうとしています。
大阪ガスの再エネ事業概要
大阪ガスは、インドで新たに設立するCleanMax Osaka Gas Renewable Energy Pvt. Ltd.を通じて、再生可能エネルギー事業を強化していく方針です。この新会社は、既存の再エネアセットを譲り受け、合わせて新規開発を行うことで、3年後には約400MWの発電能力を有することを目指しています。これにより、インドの脱炭素化を強力に推進し、持続可能な社会の実現に寄与します。
脱炭素に向けた具体的な取り組み
再生可能エネルギー発電所で生成される電力は、コーポレートPPAを通じて販売されます。この仕組みでは、発電した電力を顧客の需要に合わせて供給できるため、企業の脱炭素化に貢献することができます。大阪ガスは、長年の経験と技術を駆使して、顧客支援を行い、事業価値を高めていく予定です。また、将来的にはグリーン水素やe-メタン等の新エネルギー開発にも取り組む方針です。
都市ガス事業の重要性
大阪ガスは2021年に、日本企業として初めてインド国で都市ガス事業に参入し、事業の拡大に努めています。インド政府が進める都市ガスインフラの整備は、エネルギーの低炭素化や大気汚染対策にも繋がります。
特に、新たな都市ガススタンドの設置は、天然ガス自動車(CNG車)の導入を加速し、エネルギー供給の多様化が求められています。大阪ガスは、パイプラインやLNG・CNGローリーを通じて、広範な需要に応えるガス供給体制を構築しています。
まとめ
大阪ガスのインド市場への進出は、同社の国際的な成長戦略の一環として位置付けられています。再生可能エネルギーと都市ガス事業の両面から、インドのエネルギー産業の変革に寄与し、アジア全体のエネルギーの低・脱炭素化を目指すその取り組みには、今後の発展への期待が寄せられています。