マルヤスの挑戦
2021-12-10 18:47:27

環境大臣表彰を受けたマルヤスが目指す食品ロス削減の取り組み

環境大臣表彰を受けたマルヤスの取り組み



日本の食品ロス問題は深刻です。環境省の発表によると、国内での食品ロスは約600万トンにも及び、その中で温室効果ガス(GHG)の総排出量の約9%が食品ロスおよび廃棄物に起因しているとのこと。しかし、その一方で、訳あり食品スーパー『マルヤス』が注目を集めています。2021年12月8日、運営元である合同会社ファンタイムが、食品ロス削減を通じて温室効果ガスの排出抑制に貢献したとして、環境省からの「令和3年度気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞しました。

食品ロスを削減する取り組み


マルヤスは2018年に東京でオープンし、現在は都内に2店舗、埼玉県に2店舗の計4店舗を展開しています。商品は賞味期限が迫ったもの、賞味期限を過ぎたもの、ダメージ品、そして過剰在庫品など、一度は行き場を失ってしまった食品を積極的に買い取り、お手頃価格で販売されています。この仕組みにより、商品が再流通し、食品ロスを削減する取り組みが社会的にも評価されているのです。

WIN-WINの関係構築


マルヤスのビジネスモデルは「WIN-WIN-WIN」とされています。買い取られた訳あり食品は、買取を通じて小売店やメーカーにとってのメリットとなり、さらに安価で購入できるお客様にも喜ばれます。最終的には、食品ロスを減少させることで環境にも優しいという、三者が満足する形を築いているのです。また、売り上げの一部は地域の子ども食堂やシングルマザー支援団体に寄付されており、地域貢献にも繋がっています。

環境への影響と今後の展望


事業規模から見れば、食品ロス削減によって得られるGHG削減は微々たるものかもしれません。しかし、マルヤスの取り組みは単なる売上を超え、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩とされています。代表の松井順子氏は、マルヤスが設立された当初、周囲からの理解を得ることが困難だったと振り返りますが、この受賞は同社の活動への認知度が高まりつつある証拠です。今後もマルヤスは、行き場を失った食品をできる限り救い、持続可能な社会のために貢献し続ける意向を示しています。

中小企業でもできる環境への貢献


小規模な企業であっても、大きな環境負荷の軽減に寄与できることを示したマルヤス。彼らの取り組みは、同様のビジネスを志す他の中小企業へのモデルケースともなります。食品ロス削減は今や企業の社会的責任と位置付けられており、消費者の意識も向上しています。マルヤスのような企業が増えることで、日本全体の食品ロス削減へと繋がることを期待したいと思います。

マルヤスは今後も引き続き、環境への配慮を忘れず、社会貢献を目指した事業展開を行っていくことでしょう。彼らの挑戦をぜひ見守っていきたいものです。

会社情報

会社名
合同会社ファンタイム
住所
東京都港区芝5-27-3 芝ハイツ MBC
電話番号
03-6161-2010

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