医療機関の現状を踏まえた診療報酬改定
2023年10月1日、日本医師会の松本会長は、定例記者会見を行い、その模様は日本医師会公式のYouTubeチャンネルで公開されました。今回の会見では、医療機関が直面している課題に基づいた次期診療報酬改定に向けた考えや、令和7年度の防災功労者表彰についての2つのテーマが扱われました。
まず、松本会長は次期診療報酬改定に対する日本医師会の考えを述べました。令和7年度診療所の緊急経営調査の結果を踏まえ、医療機関は現在深刻な状況に置かれていると報告しました。特に、次期診療報酬改定において、医療機関の経営を支えるためには補助金や診療報酬の速やかな見直しが必要であるとの意見も示しました。
松本会長は、次期診療報酬改定に関する具体案として、2つの提案を提示しました。「2年目は実調の調査から3年間ずれるため、物価と賃金が大幅に上昇した場合には、それに応じた新たな仕組みを導入する検討を明確化する」との意見を表明し、次の改定までの2年間を見据えた改定水準を確保する必要性を訴えました。また、2年目の分については「物価・賃金を踏まえた形で基本診療料を中心に機動的な上乗せを行う新たな仕組みの導入を明確化する」という2つの提案を発表しました。
さらに、松本会長は令和7年度の補正予算や令和8年度の診療報酬改定についても、「真水」を用いた対応が行われなければならないと強調しました。これは、医療機関の財政状況を真剣に考慮する必要があることを示唆しています。
防災功労者の表彰
次に、茂松副会長が会見に登壇し、令和7年の防災功労者内閣総理大臣表彰について報告しました。この表彰は、能登半島地震での医師会の支援活動が高く評価された結果、授与されました。
日本医師会は、地域医療の向上を目指す学術団体であり、その活動の一環として、防災や医療支援にも力を入れています。今回の会見で明らかになったように、医療機関は現在厳しい運営状況にありますが、引き続き地域医療の発展に寄与することが求められています。
公式情報の確認
なお、今回の会見の詳細な資料は日本医師会のホームページに掲載されています。また、 YouTubeチャンネルやLINE公式アカウントでも、医療に関するさまざまな情報を発信しているため、ぜひチェックしてください。日本医師会の活動は、医療の未来を考える上で重要な要素として、地域社会のウェルビーイングに貢献しています。詳細な情報は、公式サイト及び各種SNSでご確認ください。
【問い合わせ先】
公益社団法人日本医師会
広報課 TEL: 03-3946-2121(代)