SNSの環境を考える座談会の模様
2024年11月20日、東京都新宿区にあるヒルトピア グレイドパークにて、やさしいSNS「GRAVITY」が認定NPO法人ReBitと特定非営利活動法人「あなたのいばしょ」と共に座談会を開催しました。テーマは「より生きやすいSNSにするために」であり、SNS上の孤独やトラブルについて意見を交わしました。
座談会の背景
「GRAVITY」は、性別や年齢、職業を問わない匿名性が魅力のSNSです。しかし、最近では「炎上」や「闇バイト」などのトラブルが報道され、SNSの利用方法が問われています。座談会には、ReBitの藥師実芳代表理事、「あなたのいばしょ」の根岸督和理事長、そしてGRAVITYの運営責任者である上野絢大が参加。
SNS利用の目的を探る
まずはSNS利用目的の調査結果が発表されました。どの世代も「ひまつぶし」が最も多く選ばれたものの、数値的には新たな交流を求める人が多く、既存の知人とのコミュニケーションを上回る結果に驚かされます。また、若年層の中でSNSに疲れを感じる割合が高まっていることも浮き彫りとなりました。
SNSトラブルについて
SNSのトラブル調査では、ユーザーの72%が不安を感じていることが明らかに。「誹謗中傷」が20%を超えるなど直接的な被害が多く、年代によっては詐欺に巻き込まれる可能性が高まることも指摘されました。これらの問題に対し、NPO団体側からは相談の実態や問題解決のための取り組みが紹介されました。
NPOの活動紹介
藥師さんは、SNSがLGBTQにとって重要なつながりの手段であると述べ、相談活動を通じて実感している社会的要請の重要性を強調しました。一方で根岸さんは、9000件以上の相談を受ける中で見えてくる社会の現実を解説し、ありがとうございましたの言葉が相談の成果を証明するかのように、相談者の孤独感の軽減に結びついていると語りました。
SNSの未来を考える
座談会の中では、「SNSとはどのような場であるべきか」というテーマでの議論も行われました。上野さんは、内閣府の「孤独感」に関する調査を例に挙げ、SNSが人々の孤独感をどう緩和すべきかが今後の課題であると語りました。
新機能の導入提案
視点を機能開発に向け、新たな機能提案も行われました。不快なコメントに対する添削機能や、特定のワードが検索された際に相談窓口を表示するバナー機能など、SNSをより安全で使いやすくするためのアイデアが飛び出しました。
今後の展望
座談会で提示された意見や課題をもとに、今後GRAVITYはさらなる機能改善を行っていく予定です。SNSがより安全で安心できる場所になることを目指し、ユーザーのニーズに応え続ける姿勢を大切にします。
まとめ
「より生きやすいSNSにするために」というテーマのこの座談会は、参加者全員の協力で、SNSの現状やその改善策について深く議論できた場となりました。今後のGRAVITYに期待が寄せられる中、参加した各NPOの取り組みも、個々人の尊厳を守るために必要な役割を果たすことでしょう。