TMAT、WHO認証取得の意義
NPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)は、2026年5月16日と17日の二日間にわたり、千葉県四街道市の四街道徳洲会病院で行われた認証審査を経て、WHO(世界保健機関)の「Emergency Medical Team(EMT)」の中でもType 1 Mobileとしての認証を獲得しました。この achievement は、日本のNGOとしては初めてのこととなり、世界的には65番目の認証となります。
WHO EMT制度とは?
WHOのEMT制度は、大規模な災害や感染症の流行、紛争が起こった際に、国際医療チームを派遣し、その質や安全性を保証するものです。特に、2010年のハイチ地震では、多くの医療チームが派遣されましたが、その質や運営にバラツキが見られ、被災国の医療システムとの連携が課題とされてきました。このような背景から、WHOは医療の質、患者の安全、自己完結性、調整能力、説明責任といった基準を明確化し、EMT認証制度を設けました。
Type 1 Mobileに分類されるTMATは、被災地に迅速に展開し、外来診療を中心とする一次医療サービスを提供することが求められます。
認証取得の経過と評価
TMATは今回の認証審査で、医療機能、感染対策、薬剤管理、ロジスティクス、WASH(水・衛生管理)、医療廃棄物管理など、幅広い分野で総合的な評価を受けました。その結果、「WHO EMT Type 1 Mobile」に必要な国際基準をクリアしたことが確認されました。
特に、TMATの組織運営体制や、国際派遣に際しての自己完結型運用能力、臨床対応力、WASH体制、医療廃棄物の管理について、高い評価を得ました。医療廃棄物管理に関しては、世界各国の災害医療チームが集まるWHO EMTグローバルミーティングでの優良事例としての共有も推奨されました。
TMATの未来と展望
TMAT理事長の福島安義氏は、1995年の阪神大震災を契機に設立された団体が、これまで実施してきた国内外の災害医療支援活動の成果が、今回のWHO認証取得に結びついたことを喜びました。災害救助においては、迅速な対応と質の維持が求められていますが、TMATはこの認証を単なるゴールとせず、引き続き医療支援活動を推進していく方針です。
さらに事務局長の野口幸洋氏は、5年に及ぶ準備が実を結んだことを評価し、今後の活動の新たなスタートラインとして、引き続き意識を高めていく姿勢を示しました。
TMATとは?
TMATは、1995年の阪神・淡路大震災を起点に設立され、これまで国内外で40回の医療支援活動を展開してきました。理念は「いつでも、どこでも、誰でもが、最善の医療を受けられる社会を目指して」であり、災害や公衆衛生の緊急事態に対する医療支援に取り組んでいます。徳洲会グループはその活動を支えるため、人的・物的・技術的なサポートを行っています。
今回のWHO認証取得は、TMATが今後の国際的な災害対応において、信頼性の高いチームであることを示す重要な指標となるでしょう。特に、全国に広がる徳洲会グループのネットワークを活用し、医療支援活動を一層強化していくことで、世界各国において災害で苦しむ人々への支援を続けていくことが期待されます。