お手伝いと鉄道旅を結ぶ新サービス
近年、日本のシニア世代は、新たな生きがいを求めて旅行や活動に参加する機会を増やしています。そんな中、"おてつたび"という新たなマッチングサイトが注目を集めています。このプラットフォームは、短期アルバイトをしながら旅を楽しむという新しい形式を提供しています。
地域の人手不足解消のために
おてつたびは、地域の事業者と短期アルバイトを希望する旅行者をつなぐことを目的としています。特に、東日本エリアでの人手不足は深刻で、観光業や宿泊業においてもその影響が顕著です。おてつたびを利用することで、参加者は地域の事業に協力しながら、観光地を訪れることができます。
当サービスは、JR東日本との提携により、鉄道旅とお手伝いを組み合わせた新たな旅行体験を生み出しています。利用者は、旅行する際にこのプラットフォームを通じて地域の仕事を手伝うことになり、地域との交流が生まれます。これにより、シニア世代には新しい生きがいを提供し、地域には新たなファンを作る好循環が実現します。
シニアに特化した旅行モデルの創出
最近採択された「JR東日本スタートアッププログラム 2025 春」において、おてつたびは「地域共創」をテーマに地域事業者と連携を強化しています。特に「大人の休日倶楽部」との共同プロモーションを通じて、シニア世代へ向けた新しい旅行モデルが提案されています。この取り組みの背景には、JR東日本の沿線活性化に向けた目標があります。
シニア層を対象とした「おてつたび入門講座」により、参加希望者への不安を軽減し、参加しやすい環境を整えています。また、地域事業者とのマッチングが行われ、実際の仕事を体験することで、参加者は地域の魅力に触れながら新しい友人や交流を得ることができます。
地域の事業者とのコラボレーション
「おてつたび」が導入されている地域の一例には、福島県の「旅館大黒屋」や宮城県の「青根温泉 湯元不忘閣」があります。これらの宿泊施設では、実際に参加者が清掃や配膳、接客といった業務を行いながら、宿泊と食事の恩恵を受けています。獲れたての地元食材を使った賄いなども提供され、それが新たな旅の楽しみとなります。
参加者の声
実際におてつたびに参加したシニアの方々からは、非常に好評の声が寄せられています。「美しい風景を堪能しながら仕事をする。新しい友達もでき、心が満たされました」と話す女性や、「温泉でくつろぎながら、地元の人と直接交流できて嬉しかった」という声など、参加者は充実感を抱いています。
日本の地域とシニア世代をつなぐ架け橋
株式会社おてつたびの代表取締役CEOである永岡里菜さんは、「日本各地の地域を多くの人に知ってもらい、次世代に引き継いでいく未来を作りたいという想いがある」と語ります。このプログラムは単なる人手不足の解消に留まらず、鉄道を利用した地域への訪問がシニア世代の新たな価値を生み出すことにつながると確信しています。
今後、2025年12月4日には、JR新宿駅で開催される「第12回 JR東日本スタートアッププログラム DEMO DAY」に登壇し、シニアが地域と繋がる未来について発表します。おてつたびは、シニア世代に新しい生きがいを提供し、地域へ新たな人の流れを生んでいくことを目指しています。
まとめ
このように、おてつたびはシニア世代の新たな活動の場を提供し、地域に新たな可能性をもたらす取り組みです。旅行を通じて地域への貢献ができ、自身も楽しむことができるこの新しいサービスは、今後ますます注目されることでしょう。地域活性化とシニアの活躍が見える、そんな未来を一緒に作り上げていきたいと思います。