新たな希望を生み出す「ひがしねメロン研究会」構想の始動
山形県東根市は、かつて多くの観光客で賑わった温泉地です。しかし近年、この地域も空き家の増加や人口の減少などの問題に直面しています。そんな状況を打破すべく、geoAlpine合同会社が設立され、新たな名産品の育成を目指す「ひがしねメロン研究会」の構想がスタートしました。
目的と挑戦
この研究会の設立には、「東根に新しい名産と希望を」という思いが込められています。農業未経験者が挑むメロン栽培は、農業の通常の枠を超えたものであり、持続可能な地域振興のモデルを目指しています。近年、美味しいメロンは全国で生産されていますが、メロン栽培における閉鎖循環型水耕栽培の技術を基にした取り組みは、山形県内では初めての事例です。
水耕栽培技術の確立
研究会では、独自の水耕栽培技術を開発し、特に環境に優しい閉鎖循環型を取り入れることで、新しいメロン「ひがしねクラリス」の育成に成功しました。これにより、肥大したメロンの収穫が見込まれ、初回の収穫は6月28日と予測されています。これまでの2年間で、生育に関する様々な課題にも取り組んできました。
空き家の再活用
このプロジェクトの特色の一つは、空き家の活用です。新たに施設を建設することなく、既存の空き家を利用することで、電気や水道などのインフラが整った環境を省コストで実現しました。これにより、持続可能な農業の形が新たに創出されました。
定量的な取り組み
さらに、根の成長を促進するための低圧ナノバブル装置の開発や、独自のメロン専用液体肥料を育成ステージごとに調整するなど、科学的アプローチも取り入れています。温湿度や栄養成分をリアルタイムで測定するセンサーを用いたIoTシステムにより、メロンの育成状況を細かくモニタリング。特に、気温、湿度、CO2濃度などの環境因子を常に把握することで、最適な生育条件を保っています。
未来への展望
「ひがしねメロン研究会」は、地域の農家や新規就農者、異業種の人々に向けて水耕栽培の文化を普及させることを目指しています。LEDや空き家、さらにはいろいろな栽培環境を考慮し、多様な方法を研究・共有していく姿勢が新しい地域活性化につながると期待されています。
代表者の熱い想い
「何も知らなかったところから始まった挑戦。東根温泉を盛り上げたいという思いで、孤独な道のりを進んできました」と、代表者は振り返ります。様々な挑戦があった中、周囲の支えやクラウドファンディングの協力で、メロンが実を結ぶところまで成長したことを嬉しく思っています。
「これからも、自分のやり方で農業に挑戦したいという人々とその感動を共有したい」と語り、自らの活動を地域農業の活性化に結びつけることを考えています。
企業情報
geoAlpine(ジオアルピーヌ)合同会社は、技術支援企業として電子教材やロボットの開発支援を行いながら、スマート農業向けにIoT機器やAIの開発にも取り組んでいます。水耕栽培の技術が今後どのように地域に影響をもたらしていくのか、期待が高まります。
ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
geoAlpine合同会社
担当:青木 洋輔
CONTACT:
[email protected]
WEB:
geoalpine.net
写真や資料の提供、現地取材などに柔軟に対応しています。